公開講座
2015年度の公開講座は好評裏に終了いたしました。 皆様、ご来場ありがとうございました。 なお、公開講座は以下の要領で行われました。
開催案内
大阪大学理学部数学教室では、数学に興味を持つ若い皆さんのために、現代数学の様相と数学研究の実際、自然科学や社会科学に及ぼす数学の影響、文化としての数学の在り方などについて、多角的な視点から易しく解説する公開講座を以下の要領で開催します。受講料は無料で、事前申し込みも不要です。
同日に オープンキャンパス(大学説明会) も実施されます。オープンキャンパスは 事前申し込みが必要 です。
2015年度(平成27年度)の詳細
日程: | 2015年8月11日(火) |
時間: | 14:00~16:00 |
会場: | 大阪大学豊中キャンパス 理学研究科 D棟 D307教室 |
対象: | 主として高校生(引率の先生も含む) |
講師: | 山ノ井 克俊(理学研究科数学専攻 教授) |
テーマ: | 素数定理の証明にふれてみよう |
概要: | 2,3,5,7,11のように1と自分自身以外に正の約数をもたない自然数を 素数といいます。自然数全体の中で,素数がどのようにあらわれるか,という問題は 昔から多くの人々を惹きつけてきました。その中には,リーマン予想,双子素数問題 など,現在でも未解決の有名問題があります。「素数定理」というのは,与えられた 正の数より小さい素数はいくつくらいあるか,という問いに答える,素数分布論の驚 くべき基本定理です。もともとは18世紀末に予想され,1890年代に証明されましたが, その後の数学者の努力により,現在ではその証明はずいぶん簡潔なものに整理されて います。意外なことですが,その簡潔な証明で活躍するのは,高校でも学ぶ微分積分 と,大学2,3年次で学ぶ複素関数論です。この講座では大学数学が必要な部分は軽 い扱いにとどめ,主に高校で学ぶ微分積分を用いて理解できる部分に焦点を当てて, 素数定理の証明にふれてみたいと思います。 |