スタッフ

石田 政司 (Masashi ISHIDA)

Email ishida(@math.sci.osaka-u.ac.jp をつけてください)
研究分野
Research
微分幾何学
Differential geometry
キーワード
Keywords
アインシュタイン計量、リッチフロー
Einstein metrics, Ricci flow
URL

幾何学全般に興味を持って研究を進めています。特に、トポロジーと微分幾何が交差する所に興味を抱いています。より具体的には、4次元多様体上のEinstein計量およびRicci flowの非特異解の非存在問題に対し、Seiberg-Witten不変量と呼ばれる微分同相不変量を応用する立場から研究をこれまで進めてきました。また、山辺不変量に関連する幾何にも興味を持っており、Seiberg-Witten不変量を応用することで、ケーラー曲面を特殊な場合として含む広いクラスの4次元多様体の山辺不変量の値を決定する、などの仕事も行ってきました。最近ではこれらの研究と並行して、4次元とは限らない一般次元のRicci flowの研究も始めています。Ricci flowは3次元ポアンカレ予想の解決を目指して、1980年代初頭にR.S.Hamiltonによって導入されました。そのアイデアをさらに推し進める形で、約20年後、G.Perelmanによって予想は解決されました。Perelmanは様々な革新的なアイデアで予想を解決しており、その理論は、Hamilton-Perelman理論と呼ばれています。Ricci flowを使った3次元ポアンカレ予想の解決により、Ricci flowを代表例とする幾何学的フローの研究は現在、世界的に1つの大きな流れとなっています。Ricci flowはある意味で最も単純な幾何学的フローであり、その様々な一般化が導入され研究されています。最近の関心事の1つは、そのような一般化されたRicci flowの幾何解析的な性質を、Hamilton-Perelman理論的視点から調べることです。