- 2016/4/11 幾何セミナー 15:00--16:30 E404 (E 棟大セミナー室)
松本佳彦(大阪大学 理学研究科)
有界強擬凸領域におけるCheng-Yau計量のEinstein変形とL2コホモロジー
Stein多様体の有界強擬凸領域には、S. Y. ChengとS. T. Yauによって構成された負スカラー曲率の完備Khler-Einstein計量がある。本講演では、このCheng-Yau計量をEinstein性を保ったままRiemann計量として変形する問題について考える。この問題は正則接束値L2 Dolbeaultコホモロジーの消滅と関連している。その視点に基づき、複素3次元以上の場合に、境界の概CR構造の変形によってパラメトライズされるようなEinstein計量の族を実際に構成できることを説明する。証明において基本的な役割を果たすのは、Cheng-Yau計量が境界において漸近的な複素双曲性を持つという事実である。
- 2016/4/15 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
Elijah Liflyand(Bar-Ilan University)
FOURIER TRANSFORM VERSUS HILBERT TRANSFORM
- 2016/4/15 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
佐野昂迪(大阪大学 理学研究科)
高階Kolyvagin系の構成について
最近MazurとRubinにより高階Kolyvagin系の理論が作られた。高階Kolyvagin系は高階Euler系から構成されることが期待されているが、階数が1より大きい場合には一般的な構成法は知られていない。本講演では、コンパクト台エタールコホモロジーのdeterminant加群の元を用いて高階Euler系が代数的に構成されることを示し、そのようにして得られた高階Euler系からは高階Kolyvagin系が自然に構成できることを示す。Selmer群の高次Fittingイデアルに関するいくつかの結果についても述べる。本講演の内容はKing's College LondonのDavid Burns氏との共同研究である。
- 2016/4/15 代数幾何・複素幾何セミナー 10:30--12:00 理学部 b棟 b342/346
植田 一石(東京大学大学院数理科学研究科)
Residue mirror symmetry for Grassmannians
Motivated by recent works on supersymmetric localizations in A-twisted gauged linear sigma models, we discuss a generalization of toric residue mirror symmetry to complete intersections in Grassmannians.
This is a joint work with Bumsig Kim, Jeongseok Oh and Yutaka Yoshida.
- 2016/4/20 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
藤野 修(大阪大学 理学研究科)
Direct images of relative pluricanonical bundles
非特異複素射影代数多様体の間のファイバーが連結な全射を考える。このとき、相対的多重標準束の順像は非常に大切な研究対象である。この講演では相対的多重標準束の順像についてのいくつかの予想を述べ、それら予想は極小モデル理論の予想に帰着出来ることを説明したい。
- 2016/4/22 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
眞崎 聡(大阪大学 基礎工学研究科)
非線形シュレディンガー方程式の散乱現象に関する二つの最小化問題
集約的な非線形シュレディンガー方程式(以下NLS)の散乱現象に関して、二つの最小化問題を導入する。
ひとつめは small data scattering が成立するための最良定数にあたるものであり、ふたつめは、直感的にいうと、可能な blowup profile の大きさの下限値である(ここでの blowup は非散乱の意味で、定在波解も含む)。
これらの値は、一致することもあれば異なることもある。例えば、質量臨界NLSの場合にはこれらの値は一致するが、エネルギー臨界NLSの場合には前者の値が真に小さい。これらの場合には、両方の最小化問題に対してその最小化元が何であるか分かる。特に、どちらの場合でも基底状態解は後者の最小化元である。
本講演では、質量劣臨界NLSにおけるこれらの最小化問題についての考察を紹介する。これらの最小値は関数空間の選び方や解の大きさの測り方にも依存しており、従来の重み付き空間の枠組みで考えたのでは、後者の値が有限にならず状況が見えにくい。そこで、これらの最小値がどちらも正かつ有限値となるような関数空間の選び方を紹介する。そして主結果は、その関数空間における両方の最小化問題に対する最小化元の存在である。特に、後者の問題の最小化元は、質量劣臨界NLSであるにもかかわらず、almost periodicity modulo symmetry と呼ばれる flow のコンパクト性を持っている。
- 2016/4/25 談話会 16:30--17:30 E404
神田 遼(大阪大学 理学研究科)
アーベル圏のスペクトラムと非可換環の構造論
Gabrielによって導入されたアーベル圏のスペクトラムの概念は、与えられた可換ネーター環に対して素イデアルの集合を考えることの一般化である。Gabrielはこのスペクトラムを用いてネータースキームがその準連接層の圏から復元されることを示し、またHerzogとKrauseはあるクラスの部分圏がこのスペクトラムに備わっている位相構造と密接な関係にあることを示している。本講演ではGabrielのスペクトラムと、もう1つ別種のスペクトラムの概念について概説し、これら2つのスペクトラムの関係を考察することで明らかになった、非可換ネーター環に関する新しい結果についてお話ししたい。
- 2016/4/26 トポロジーワーキングセミナー 15:30--17:00 理学部 b棟 b342/346
伊藤 哲也(大阪大学理学研究科)
Quasi-right-veering braid and non-looseness
接触三次元多様体のオープンブック分解を通して、
境界付き曲面の写像類群のright-veeringという性質により
接触構造のtight性が特徴付けできることが知られている。
この一般化として、境界付き穴あき曲面の写像類群について、
quasi-right-veeringという性質を導入し、横断的結び目の閉組みひも表示を通して、
quasi-right-veeringという性質により横断的結び目のnon-loose性が特徴付けされることを示す。これはIowa大学の川室圭子氏との共同研究に基づいています。
- 2016/4/27 阪大力学系・フラクタルセミナー 16:30--18:00 数学教室 新セミナー室(D505)
鈴木新太郎(大阪大学 理学研究科)
ランダムβ-変換の不変密度関数
ランダムβ-変換は, β-変換をある区間上
自然に拡張した写像(greedy map)と,
greedy mapの図を180度回転した図から得られる写像(lazy map)
を用いて定義されるランダム力学系である.
本講演ではランダムβ-変換の解説を行うとともに,
ランダムβ-変換の不変密度関数が,
変換による1の軌道を用いて表されることについて
説明する.
- 2016/5/6 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
服部新(九州大学)
Hilbert eigenvarietyの整数重みでの固有性について
- 2016/5/9 幾何セミナー 13:00--14:30 E404
四ッ谷直仁(復旦大学)
Algebro-Geometric relative stabilities of toric manifolds
The analog of the Yau-Tian-Donaldson conjecture was adapted to Calabi’s extremal Kahler (extK) metrics by Szekelyhidi. In order to deal with the existence problem of extK, he defined the algebro-geometric condition (called relative K-stability) for polarized manifolds. In this talk, we discuss a toric reduction of relative GIT-stability of polarized toric manifolds. As an application, we determine all the relative K-stable toric Fano 3-folds as well as unstable ones. This is a joint work with Bin Zhou (Peking University).
- 2016/5/9 談話会 16:30--17:30 E404
松本 佳彦(大阪大学 理学研究科)
漸近的対称Einstein計量について
「漸近的対称計量」と呼ばれるクラスのRiemann計量の研究が進められている。これは非コンパクト型対称空間G/Kの計量をモデルとするもので、具体的なG/Kごとに、漸近的双曲計量、漸近的複素双曲計量、……という名前でも呼ばれている。個別には1970年代から調べられてきたが、2000年代からO. BiquardやR. Mazzeoによってより一般的な考察が試みられるようになった。主要な問題はEinstein計量の構成とその詳しい性質の解明である。講演の前半では、この問題に関する研究の全般的な状況を説明したい。後半では、主に「漸近的複素双曲」の場合について、松本によるいくつかの結果を紹介する。
- 2016/5/10 トポロジーワーキングセミナー 15:30--17:00 理学部 b棟 b342/346
金 英子(大阪大学理学研究科)
Braids, orderings and minimal volume cusped hyperbolic 3-manifolds
階数 n の自由群 F(n) が両側不変順序群であることはよく知られています.
F(n) のどのような自己同型写像が, F(n) に入るある両側不変順序を保存するか?
という問題は基本的です.
前半では, 組ひもが誘導する自由群の自己同型写像についてこの問題を考察し,
自由群の両側不変順序を保存する(保存しない)組ひもの例を紹介します.
n= 1,2,4 について, カスプを n 個持つ向きづけ可能な3次元双曲多様体のうち, 体積が最小のものは Cao-Meyerhoff, Agol, Ken'ichi Yoshida 達によって決定されています.
後半では, このような体積最小の3次元双曲多様体について, 基本群が両側不変順序群となるものを決定します. この研究は Dale Rolfsen 氏 (University of British Columbia) との共同研究です.
- 2016/5/13 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
古場 一(大阪大学 基礎工学研究科)
線形偏微分方程式のエネルギー解の安定性について
本講演では, vをベクトル値関数(未知関数),
Aを自己共役作用素(ラプラシアン・ストークス作用素),
Bを線形作用素とし, 線形方程式
[dv/dt + A v + B v = 0, v(t=0)=v0, v(境界)=0]
のエネルギー解のL2-漸近安定性について考察する.
ただし, 考える領域はRn内の滑らかな境界を持つ非有界領域とする.
本講演では, 解vがエネルギー不等式を満たし, 作用素Bがある構造・性質を
持つとき, 解vが漸近安定しているということを示す.
一般的に, A + Bは自己共役作用素ではなく, 解の安定性を示すことは
エネルギー解であっても容易ではない.
本講演では, Lp-Lq評価や作用素(A+B)のスペクトル解析を用いない安定性解析の手法を紹介する.
- 2016/5/20 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
三沢 正史(熊本大学)
p調和写像熱流に対する単調型評価と正則性
コンパクトリーマン多様体に値をとる調和写像および
その(L2)勾配流である調和写像熱流に対しては,
局所的に解が正則になるための正則性条件が
ほとんど最良のスケールエネルギーによって証明されている.
定常p調和写像はp調和作用素を含む非線形退化特異楕円型とはいえ,
p=2と同様に最良の正則性条件を証明できる.
これら評価で重要なことは, 方程式系の変分(勾配流)構造と同次性である.
しかし, p調和写像熱流については, 退化特異放物型に加え,
解のオーダーについて非同次性があり, 局所評価をする上で本質的な障害となる.
p調和写像熱流に対して,
時空および解のサイズに関する2つのスケーリング変数をうまく選択して,
スケールエネルギーの単調型評価を構成し, 局所正則性条件を与える.
その最良性についても議論する.
- 2016/5/20 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
星 裕一郎(京都大学数理解析研究所)
絶対不分岐底上に安定還元を持つ曲線の等分点について
剰余標数 p が 5 以上の絶対不分岐な混標数完備離散付値体の上の種数 2 以上の射影的代数
曲線 X を,有理点による Albanese 埋め込みによって,その Jacobi 多様体の部分多様体と
見做す.これにより,"X の等分点",すなわち,"Jacobi 多様体の等分点であって X の上に
あるもの" という概念を考えることができる.この設定において,R. Coleman は,およそ以
下の主張を予想として提起した: 曲線 X が良還元を持つならば,X の等分点の座標は基礎体
上不分岐.そして,Coleman 自身によって,p 進アーベル積分の理論を用いることで,適当
な仮定のもとでのこの予想の証明が与えられた.また,この予想に関連した研究として,玉
川安騎男氏は,上記の幾何学的設定のもと,曲線 X が通常安定還元を持つ場合に,X の等分
点の分岐に関するいくつかの結果を得た.
この講演では,曲線 X が安定還元を持つ場合の X の等分点の分岐に関する結果を紹介する.
特に,Coleman の予想に密接に関連する以下の結果についての説明を行う: 曲線 X が良還元
を持つならば,X の等分点 x に対して,x の p 倍 px の座標は基礎体上不分岐.
- 2016/5/24 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
永沼 伸顕(大阪大学 基礎工学研究科)
Error analysis for approximations to one-dimensional SDEs via perturbation method
本講演では,非整数Brown運動により駆動される一次元確率微分方程式の近似解について考察する.これに関して,発表者らが摂動法とよぶ近似誤差を確率微分方程式の解のMalliavin微分を用いて表わす手法を中心に紹介したい.この手法を,Euler近似,Milstein近似,Crank-Nicholson近似に応用することにより,それらの近似の収束の速さと重み付き誤差の極限分布を決定できることを示す.本発表は,会田茂樹氏(東北大)との共同研究に基づく.
- 2016/5/25 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
足利 正(東北学院大学)
Horikawa index of genus 3 via signature divisor
退化代数曲線芽の局所符号数を測る方法の一つに、
安定曲線のモジュライ空間上に符号数因子を定義しておき、安定還元を
通じつつ、その因子の引き戻しとモノドロミー寄与を組み合わせるものがある
(吉川謙一氏と共に2009年に提案)。最近 Eichler 跡公式の精密化等の適応により、
この方法による明示計算に進展があり、Castelnuovo 地誌下限からの局所寄与を
与える種数3の Horikawa 指数の計算に応用できるようになってきた。この現状をお話したい。
- 2016/5/27 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
佐々木 浩宣(千葉大学)
Small analytic solutions to the Hartree equation
本講演では、ハートリー方程式における解の解析的平滑化効果について考察する。
自由シュレディンガー方程式については、初期データが指数関数的に減衰していれば、それに対応する解が(初期時刻以外で)空間変数について実解析的になる。
これはフーリエ変換を用いることで得られるが、更に「冪級数の収束半径に関する等式」を示すことができる。いくつかの非線形シュレディンガー方程式についても、時間大域解の解析的平滑化効果に関する様々な結果が得られている。これらの結果では、初期データは「増大する指数関数を重みとしたソボレフ空間」の意味で十分小さいものと仮定している。
本講演では、ハートリー方程式について、小ささの仮定は「スケール不変なソボレフ空間」に置き換えて良いことを示したうえで、「冪級数の収束半径に関する不等式」を紹介する。この結果を応用することで、上記の「冪級数の収束半径に関する等式」が成り立つような初期値の例を作れることと、初期データと相互作用ポテンシャルに或る強い条件を課すことで、解が整関数へ拡張できることも紹介する。
- 2016/6/1 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
久本 智之(名古屋大学)
On the weak YTD conjecture for polarized manifolds
近ごろ偏極多様体に対し一様K安定性という新しい安定性が定義され、これに関して進展がありました。
従来のYau-Tian-Donaldson予想に比して一様K安定性はKエネルギーのcoercivityと呼ばれる増大度条件を導くと考えられることを説明し、トーリック多様体の場合に証明を与えます。
- 2016/6/3 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
太田 雅人(東京理科大学)
Strong instability of standing waves for nonlinear Schr\”{o}dinger equations with harmonic potential
調和ポテンシャルを含む非線形シュレディンガー方程式の定在波解の強不安定性について考える。ここで, 定在波解のどんな近くにも有限時間で爆発する解が存在するとき,その定在波解は強不安定であるという。また,非線形項はL^2優臨界であり,定在波解は基底状態とする。
福泉・太田 (2003) により,振動数が小さいとき,定在波解は軌道安定であり,振動数が大きいとき,軌道不安定であることが示されていた。本講演では,L^2不変なスケーリングを用いた,福泉・太田 (2003) による軌道不安定性に対する十分条件と同じ条件のもとで,強不安定性が成り立つことを報告する。
- 2016/6/7 トポロジーワーキングセミナー 15:30--17:00 理学部 b棟 b342/346
増田高行(大阪大学理学研究科)
双曲曲面の境界をカスプに潰すことによるローレンツ多様体の変形
境界付き双曲曲面に対応するフックス群Gを考え, 固定する. このとき, Gから(2+1)-次元ローレンツ多様体を構成し, 分類する研究が1990年頃から行われてきた. 今回, フックス群Gの双曲構造を連続的に変形したときに, ローレンツ多様体がどのように変形されるのか考察した. 特に, 曲面の境界をカスプに潰したときに, ローレンツ多様体がどのように変形するのかについて, 得られた結果を紹介します.
- 2016/6/7 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
平井祐紀(大阪大学基礎工学研究科)
伊藤-F{\"o}llmer積分について
本講演では,伊藤-F{\"o}llmer積分について,発表者の修士論文における結果を紹介する.伊藤-F{\"o}llmer積分は非確率論的に伊藤積分を定義するものであり,近年はファイナンスへの応用の観点で注目されている.本講演の内容は,主に二つの部分からなる.前半は伊藤-F{\"o}llmer積分においても,伊藤積分と同様の計算法則が成り立つことを紹介する.後半では伊藤-F{\"o}llmer積分に関連する局所時間の概念を導入し,その基本的な性質について述べる.
- 2016/6/8 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
Michel Van den Bergh(Universiteit Hasselt)
An example of a non-Fourier-Mukai functor between derived categories of coherent sheaves
A famous theorem by Orlov asserts that any fully faithful exact functor between derived categories of coherent sheaves on smooth projective varieties is a Fourier Mukai functor. In the talk we will show that this is no longer true if we drop the condition that the functor is fully faithful.
- 2016/6/10 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
小澤 徹(早稲田大学)
等式の枠組から観た不確定性関係
量子力学の基礎を担う不確定性関係を、等式の形で記述する。
更に、具体的な作用素の交換関係に適用し、新しい等式を生み、それらがハーディの不等式をはじめとする良く知られた不等式の等式版と見做される事情を説明する。この内容は湯浅 一哉 教授(早稲田大学先進理工学部物理学科)との共同研究に基づくものである。
- 2016/6/10 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
永友清和(大阪大学情報科学研究科)
Simple Virasoro vertex operator algebras, 4th order ordinary differential equations and modular forms
- 2016/6/13 談話会 16:30--17:30 E404
片山 聡一郎(大阪大学 理学研究科)
半線形波動方程式系の大域解の存在と漸近挙動
半線形波動方程式系の初期値問題に対して, 初期値が滑らかならば(時間)局所解は常に存在するが(時間)大域解は必ずしも存在しない. ある意味で小さな初期値に限定すれば, 非線形項の次数が大域解存在の大きな指標となるが, 臨界次数の場合には非線形項の構造にまで踏み込む必要がある. そのような条件としては Klainerman による null 条件が有名であるが, 近年は null 条件よりも弱い条件下での大域解の存在及び漸近挙動が調べられている. 本講演では古典的な結果を概説したのち, いくつかの最近の結果について紹介したい.
- 2016/6/14 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
高畠哲也(大阪大学基礎工学研究科)
フラクショナル確率ボラティリティモデルに対する高頻度データ解析
本講演では、非整数Brown運動に関連した高頻度データに基づく統計的推測の問題について、講演者の修士論文の結果を中心に紹介する。特に、ボラティリティ変動に非整数Brown運動が現れるFSV(Fractional Stochastic Volatility)モデルと呼ばれる株価変動モデルに対して、ボラティリティ変動の大きさと激しさを司る二つの未知定数を同時推定する問題を考察する。本講演は、主に二つの部分から構成される。前半は、非整数Brown運動からの高頻度離散データが観測される場合において、時系列解析で有名なWhittle推定法が有用なことを紹介する。後半は、FSVモデルに基づく高頻度離散的な取引データが観測される場合において、潜在的に表現されるボラティリティ内の未知定数の推定方法が、前半の結果を拡張することで構成できることを示す。本講演の内容は、深澤正彰教授(大阪大学基礎工学研究科)との共同研究に基づく。
- 2016/6/17 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
松村 昭孝(大阪大学 名誉教授)
粘性気体の空間3次元等エントロピーモデルに対する球対称古典解の時間大域解について
粘性気体の空間三次元等エントロピー運動を
記述する方程式系に対する球対称古典解の時間
大域解について周辺結果を紹介する。特に、
有界球上の初期値境界値問題
(境界上速度零、初期密度正)
の球対称古典解が時間大域的に
存在しない場合、
原点の無限小近傍においてのみ(質量Lagrange座標)、
“密度”が爆発することを紹介する。この結果は、
昨年OJMに掲載されたもので、中国科学院
Xiangdi Huang との共同研究である。
- 2016/6/20 幾何セミナー 1:00--2:30 E404 大セミナー室
太田 慎一(京都大学大学院理学研究科)
フィンスラー多様体上の幾何学的不等式
近年,リッチ曲率が下から押さえられた測度距離空間と解釈されるCD空間(曲率次元条件を満たす測度距離空間)やそれに熱流の線形性を付加したRCD空間(リーマン的なCD空間)において,Bakryらによる「Γ解析」や凸幾何から一般化された「局所化」の技法を用いた,等周不等式及び関数不等式の研究が行なわれている.一方,フィンスラー多様体は距離が非対称な場合を含むため,これらの枠組には入らない.しかしBochner公式のフィンスラー版や(非線形)熱流の解析により,特にΓ解析の手法を非対称なフィンスラー多様体にも拡張することができる.本講演では,距離の非対称性が及ぼす影響に注目して,フィンスラー多様体での局所化やΓ解析について概説する.
- 2016/6/21 トポロジーワーキングセミナー 15:30--17:00 理学部 b棟 b342/346
菊田 康平(大阪大学理学研究科)
圏論的エントロピーと曲面の写像類群
Dimitrov,Haiden,Katzarkov,Kontsevichにより定義された,三角圏の自己函手に対して定まるエントロピーについて考察する.代数多様体や閉リーマン面から定まる三角圏(連接層の導来圏,導来深谷圏)に対して,自己射から誘導される自己函手のエントロピー(圏論的エントロピー)が定義される.これらの例では,位相的エントロピーと圏論的エントロピーの一致が証明されている.また,punctured surfaceの三角形分割から定まる三角圏と,その写像類群の作用も近年研究されている.時間を許せばこの話題にも言及したい.
- 2016/6/22 阪大力学系・フラクタルセミナー 16:30--18:00 数学教室 新セミナー室(D505)
Mariusz Urbanski(University of North Texas, USA)
Random Countable Alphabet Conformal Iterated Function Systems with the Transversality Condition
- 2016/6/22 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
Colin Ingalls(University of New Brunswick)
Noncommutative resolutions of discriminants of reflection groups
This is joint work with R. Buchweitz and E. Faber. Let W be subgroup of GL(V) generated by reflections. Let S=k[V] be the polynomial ring and let z \in S cut out the hyperplane arrangement of mirrors in V. The discriminant is the image of the hyperplane arrangement in the quotient V/W which is cut out by z^2. Let A be the skew group algebra W \rtimes k[V]. Let e be the idempotent of kG corresponding to the trivial representation. Our main result is that
End_{S^W}(S/zS) = A/AeA
forms a noncommutative resolution of the discriminant since it is Koszul, has global dimension dimV -1, and its centre S^W/(z^2) is polynomial functions on the discriminant.
- 2016/6/24 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
山崎 多恵子(東京理科大学)
時間依存の係数を持つ線形双曲型方程式の解の漸近自由性について
時間依存の有界変分関数を係数に持つ抽象線形波動方程式の解
が漸近自由となるための係数に関する必要十分条件について考察する。
この問題は最初にArosioが有界領域における波動方程式に対して考察し、
必要十分条件を与えた。全空間ににおける波動方程式については部分的な結果が知られていたが、
本講演では、Arosioの結果の全空間の場合も例に含む一般化とある種の改良について述べる。
- 2016/6/24 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
跡部 発(京都大学)
Local theta correspondence and local Langlands correspondence
局所テータ対応について、2つの問題がある。
一つは与えられた既約表現に対して、そのテータリフトはいつ nonzero になるかという問題。
もう一つは、テータリフトが nonzero の時、その唯一の既約商はどのような表現かという問題。
本講演では、p 進体上の unitary dual pair において、与えられた既約表現が緩増加である時に、
これら2つの問題に Langlands 対応の言葉で答えを与える。
なお、本研究は Wee Teck Gan 氏との共同研究である。
- 2016/6/27 談話会 16:30--17:30 E404
伊藤 哲也(大阪大学 理学研究科)
図式を使わない図式から定義される結び目の特徴づけ
結び目理論では、三次元空間内の結び目を2次元の平面に射影した図(結び目図式)
を用いて結び目を表示する。
結び目の図式は単なる表示としてだけでなく、理論・応用の両面で重要な役割を果たす一方で、その内在的な意味が分かりづらいという問題点があった。
最近になり、HowieとGreeneにより独立に、交代結び目の図式を用いない内在的な特徴づけが与えられた。
この講演では、彼らの発想を説明し、その拡張として、概交代結び目の内在的な特徴づけについて説明する。
- 2016/6/28 トポロジーワーキングセミナー 15:30--17:00 理学部 b棟 b342/346
足利 正(東北学院大学)
Hyperelliptic multiplicity and local signature of genus 3
リーマン面の退化族における局所符号数の不思議さは
ファイバー芽の代数幾何的性質が大域的位相不変量に影響を
及ぼす点にあろう。非超楕円的種数3の族の中に存在する超楕円的ファイバーは
非自明な局所符号数を持つ。この現象は今野一宏氏や久野雄介氏
の研究はあるものの本質的にはまだ解明されていないように思える。
一般には複雑な松本-Montesinos商から来るファイバー芽にもそのような
性質が混在するからである。
さてここでは1本のファイバー芽の中にあるこのような性質を取り出し
Hyperelliptic multiplicity なる分数不変量として定式化する。
そしてある状況では、対数的2次微分の空間への自己同形写像の表現に関する指標
からそれが計算可能であることを示す。この量とモノドロミーに関する Dedekind和
を合わせることにより、この場合の局所符号数が明示化される。
- 2016/6/29 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
Kenji Matsuki(Purdue University)
Hypersurface of maximal contact and jumping phenomenon in the problem of resolution of singularities in positive characteristic
When one wants to solve the problem of resolution of singularities in positive characteristic,
the lack of a smooth hypersurface of maximal contact and the increase of some naturally defined invariant (called the Moh-Hauser jumping phenomenon) are the two biggest obstacles.
We discuss how to overcome these obstacles in dimension 3, and our current attempts in dimension 4.
- 2016/7/4 特別セミナー「多重L関数について」 10:00-- 理学部棟B443/B445
井原健太郎(大阪大学 インターナショナル・カレッジ)
Basic on modular multiple L-functions
- 2016/7/6 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
伊山 修(名古屋大学)
Quotients of triangulated categories and theorems of Buchweitz, Orlov and Amiot-Guo-Keller
We give a general result which realizes a Verdier quotient of a triangulated category T by its thick subcategory as a subfactor category of T. As special cases, we obtain three theorems due to Buchweitz, Orlov and Amiot-Guo-Keller. This is based on a joint work with Dong Yang.
- 2016/7/8 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
越川皓永(京大数理研)
モチーフの高さについて
代数体上のアーベル多様体のFaltings 高さを、加藤和也氏は純モチーフの高さとして一般化することを提案した。モチーフの高さを適切に定義することで、いくつかの期待される性質を実際に証明することができる。本講演ではこれらのことについて概説したい。
- 2016/7/11 談話会 16:30--17:30 E404
藤野 修(大阪大学 理学研究科)
極小モデル理論の最近の発展について
1980年頃に森によってはじめられた極小モデル理論(森理論ともいう)は高次元代数多様体の双有理分類の標準理論になっています。21世紀に入ってから極小モデル理論は爆発的に発展しています。本講演では、最近の発展のいくつかを紹介したいです。
- 2016/7/13 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
江尻 祥(東京大学数理科学研究科)
Positivity of anti-canonical divisors and $F$-purity of fibers
Let $f:X \to Y$ be a smooth morphism between smooth projective varieties. Koll\'ar, Miyaoka and Mori proved that if the anti-canonical divisor $-K_X$ of $X$ is ample, then so is $-K_Y$. Debbare showed that if $-K_X$ is nef, then so is $-K_Y$. Furthermore in characteristic zero, Fujino and Gongyo proved that if $-K_X$ is nef and big, then so is $-K_Y$. In this talk, we will discuss surjective morphisms between smooth projective varieties with $F$-pure general fibers, and show that (generalizations of) the above statements hold in positive characteristic.
- 2016/7/15 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
Yung-fu Fang(National Cheng Kung University)
Well-Posedness, Ill-Posedness, and Adiabatic Limit for Quantum Zakharov System
For a Quantum Zakharov system (QZ), we study the LWP, GWP,
adiabatic limit , ill-posedness problem, and least energy solution.
For well-posedness problems, we prove the existence of local and
global solutions for certain initial datum. For the adiabatic limit
for (QZ), we show that it converges to a quantum modified NLS and the
optimal convergence rate of the limit is obtained. For ill-posedness
problem, we show a norm inflation of the wave part of the system for
some initial datum. We also prove the existence of least energy
solutions.
- 2016/7/15 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
久保利久(龍谷大学)
The Rankin--Cohen bracket and symmetry breaking operators
The aim of this talk is to obtain a family of functional identities
arising from conformal geometry, that are satisfied by vector-valued
functions of two variables and their geometric inversions. For this we introduce some differential operators of arbitrary order attached to Gegenbauer polynomials, in connection with the Rankin--Cohen bracket. These differential operators are examples of so-called symmetry breaking operators for the pair of (SL(2,C), SL(2,R)). When time permits, we shall also discuss about a case for (O(n+1,1), O(n,1)). This is a joint work with Toshiyuki Kobayashi and Michael Pevzner.
- 2016/7/19 低次元トポロジーセミナー 10:30--12:00 数学教室 新セミナー室(D505)
Ara Basmajian(CUNY)
Fenchel-Nielsen coordinates and the type problem
- 2016/7/19 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
難波 隆弥(岡山大学大学院自然科学研究科)
Central limit theorems for non-symmetric random walks on nilpotent covering graphs
ベキ零群を被覆変換群とするような有限グラフの被覆グラフのことをベキ零被覆グラフと呼ぶ。結晶格子(特に被覆変換群がアーベル群の場合)上のランダムウォークに関してはすでに様々なアプローチが図られ多くの結果が得られている。ベキ零被覆グラフ上のランダムウォークについては、対称な場合に幾つかの極限定理が知られているものの、非対称な場合にはあまり研究が進展していないように思われる。本講演では、ベキ零被覆グラフ上の非対称ランダムウォークを考察し、ある条件下で汎関数中心極限定理が成り立つことを報告する。本講演の内容は、石渡聡氏(山形大)および河備浩司氏(岡山大)との共同研究に基づく。
- 2016/7/19 トポロジーワーキングセミナー 15:30--16:30 理学部 b棟 b342/346
Ara Basmajian (City University of New York)
Topology and geometry of infinite type surfaces
In this talk we introduce some of the basics on the geometry and topology of infinite type (that is, infinitely generated fundamental group) surfaces. In particular, we will describe the space of ends, the topological classification of such surfaces, and some of the invariants associated to such a surface when it is endowed with a hyperbolic metric. Where possible we will try to focus on examples.
- 2016/7/20 阪大力学系・フラクタルセミナー 16:30--18:00 数学教室 新セミナー室(D505)
梶野直孝(神戸大学大学院理学研究科数学専攻)
Apollonian gasket上のLaplacianとそのWeyl型固有値漸近挙動
- 2016/7/21 代数幾何・複素幾何セミナー 16:30--17:30 理学部 b棟 b342/346
谷本 祥(University of Copenhagen)
Thin exceptional sets in Manin’s conjecture
Manin’s conjecture predicts the asymptotic formula for the counting function of rational points on a Fano variety X after removing the exceptional sets. The original conjecture, which removes a proper closed subset, is wrong due to covering families of subvarieties violating the compatibility of Manin’s conjecture, and its refinement, suggested by Emmanuel Peyre, removes a thin set instead of a closed set. In this talk, I would like to explain that subvarieties which conjecturally have more points than X only form a thin set using the minimal model program and the boundedness of log Fano varieties. This is joint work with Brian Lehmann.
- 2016/7/22 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
中西 賢次(大阪大学情報科学研究科)
ポテンシャル付非線形シュレディンガー方程式の大域ダイナミクス
非線形分散型方程式の解は、非線形性と分散性の競合により、散乱・爆発・ソリトンなど様々な大域挙動を示す。それらの遷り変りを含めた一般解の全体像を調べる際には、安定なソリトンも不安定なソリトンも中心的な役割を果たす。これらの要素を全て含むモデルケースとして、集約性の局所的線形ポテンシャルと3次非線形項を持つシュレディンガー方程式を考える。L2ノルムを小さく制限すると、負エネルギーの小さな定在波と、正エネルギーの大きな定在波が現れるが、これらはそれぞれ、線形・非線形ポテンシャルの片方だけで生じる束縛状態を用いて特定できる。そこで最も単純な場合として、線形束縛状態が一つだけの場合に、最小の不安定定在波を少し超えるエネルギーまでの領域において、全ての解の時間挙動を9つに分類する。線形ポテンシャルが無い場合はガリレイ不変性により、定在波から任意定速度のソリトンが生成されるが、ポテンシャルがある場合は、その停留点に留まる定在波と、時空無限遠でソリトンへ漸近する解が得られる。それらを含む余次元1の多様体が分類の境目としてエネルギー空間内で構成され、多様体で隔てられた両側はそれぞれ、爆発解の集合と、小さな安定ソリトンと放射性波動に分解する解の集合となる。
- 2016/7/26 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
竹居 正登(横浜国立大学大学院工学研究院)
1次元確率セルオートマトンの極限挙動に関する話題
Domany-Kinzelモデルは1次元確率セルオートマトンの1つのクラスである.典型的なサブクラスのひとつに有向サイトパーコレーションがあり,また別のサブクラスとしてWolframの命名法でrule 90と呼ばれるセルオートマトンにランダムな消滅(乗法的なエラー)をつけたものがある.本講演では,このモデルの極限挙動について知られていること・知りたいことを概観する.また,関連するモデルと
してrule 90に加法的なエラーをつけた場合の極限挙動について最近得られた結果を紹介する.
- 2016/7/29 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
西谷 達雄(大阪大学,名誉教授)
一様対角化可能な系の初期値問題
シンボルがその変数に関して一様に対角化可能な系を一様対角化可能な系と呼ぶ.一様対角化可能性は初期値問題がL^2適切のための必要条件であるが,十分条件ではない(定数係数のときは必要十分である,笠原ー山口).さらには任意の regularity loss を許すC-無限適切のための十分条件でもない (Ivrii-Petkov,G.Strang, Metivier). 一方係数が時間変数 t について十分滑らかな一様対角化可能な NxN 系に対し初期値問題はGevrey s, s<2 で適切となる(梶谷, 1986).これに対し変数が t の C^{n,k} 関数である t のみに依存する一様対角化可能な 2x2 系で初期値問題が Gevrey s, s>1+n+kで適切とならない例が存在する(多羅間, 1994). この講演では係数が t について k-Holder (0<k<1)である一様対角化可能な NxN 系に対し,初期値問題が Gevrey s, 1<s<1+k で適切となることを示す.また係数の t に関する regularity を Lipschitz より良くしても初期値問題が適切となる Gevrey クラスは一般には 2 を越えられないことを示す例 (Metivier, 2014) についても触れる.
- 2016/8/1 勉強会「非可換代数多様体に対するホッジ理論と周期写像」 14:15--15:45 数学専攻 セミナー室 E404/406/408
岩成 勇(東北大学)
Period mappings for noncommutative algebras 1
- 2016/8/1 勉強会「非可換代数多様体に対するホッジ理論と周期写像」 16:15--17:45 数学専攻 セミナー室 E404/406/408
白石 勇貴(京都大学)
原始形式の理論の解説,圏論的視点を添えて 1
- 2016/8/2 勉強会「非可換代数多様体に対するホッジ理論と周期写像」 14:15--15:45 数学専攻 セミナー室 E404/406/408
岩成 勇(東北大学)
Period mappings for noncommutative algebras 2
- 2016/8/2 勉強会「非可換代数多様体に対するホッジ理論と周期写像」 16:15--17:45 数学専攻 セミナー室 E404/406/408
白石 勇貴(京都大学)
原始形式の理論の解説,圏論的視点を添えて 2
- 2016/8/2 勉強会「非可換代数多様体に対するホッジ理論と周期写像」 10:00--12:00 数学専攻 セミナー室 E404/406/408
社本 陽太(RIMS)
非可換ホッジ構造について
- 2016/8/3 勉強会「非可換代数多様体に対するホッジ理論と周期写像」 10:30--12:00 数学専攻 セミナー室 E404/406/408
岩成 勇(東北大学)
Period mappings for noncommutative algebras 3
- 2016/10/3 幾何セミナー 13:00--14:30 E404 (E 棟大セミナー室)
糟谷久矢(大阪大学 理学研究科)
Variation of mixed Hodge structures の構成法
コンパクトケーラー多様体のコホモロジーに現れるようなベクトル空間の分解をHodge structureと呼び、Hodge structureが階ごとの商に現れるfiltrationsをmixed Hodge structureと呼ぶ。
Variation of (mixed) Hodge structuresとは複素多様体をパラメーターとするholomorphicかつ"transversal"な(mixed) Hodge structureの変化である。
本講演では、与えられたコンパクトケーラー多様体をパラメーターにするようなVariation of mixed Hodge structuresを、(変化しない)mixed Hodge structureから構成する方法を与える。
より詳しくは、Sullivanの1-minimal modelの上のmixed Hodge structure(Morgan's mixed Hodge structure)を用いる。
時間があれば、よく似ていながらも、全く同じものとは言い難い他の構成法(Hain-Zucker, Eyssidieux-Simpson)についても解説したい。
- 2016/10/3 談話会 16:30--17:30 E404
田村要造(慶応大学理工学部)
ランダム媒質中の 1次元拡散過程からつくられる多次元拡散過程の再帰性 (集中講義「ランダム媒質中の粒子の漸近挙動」の一回目を兼ねる)
本講演では、先ず1次元ランダム媒質中の拡散過程とその極限定理に関する古い
結果について紹介する。次に、この 1次元拡散過程を独立に並べてできる多次元
ランダム媒質中の拡散過程の再帰性、推移性について述べる。
- 2016/10/7 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学研究科B棟 B313/315/317
松澤 陽介(東京大学大学院数理科学研究科)
代数多様体の自己写像の力学次数と算術次数(Dynamical and arithmetic degrees of self-maps of an algebraic variety)
代数多様体の自己有理写像が与えられた時、
その繰り返し合成の漸近挙動を幾何学的に測る量として(第一)力学次数というものがある.
一方,代数多様体が代数体上定義されている時,オービットの漸近挙動をWeil高さ関数を用いて測る算術次数というものがある.
川口氏とシルバーマン氏により,力学次数とZariski稠密なオービットの算術次数は一致すると予想されている.
この予想について,講演者により得られた幾つかの結果について解説する.
- 2016/10/11 低次元トポロジーセミナー 10:30--12:00 数学教室 新セミナー室(D505)
Murray Muraskin(University of North Dakota, Grand Forks)
Mathematical Aesthetic Principles and Nonintegrable Systems
The discussion presents a study of a set of mathematical principles that can be classified as "aesthetic”and shows that these principles can be cast into a set of nonlinear equations. The system of equations is nonintegrable in general. New techniques to handle the nonintegrability feature are discussed. We then illustrate how this system of equations leads to sinusoidal solutions, sine within sine solutions, the phenomenon known as beats, random type oscillations, two and three dimensional lattices, as well as multi wave packet systems. The sinusoidal solutions occur when the arbitrary data associated with the equations causes the equations to be linearized. The sinusoidal behavior totally disappears once the integrability equations are satisfied, illustrating how important the nonintegrability concept is to the development.
- 2016/10/11 トポロジーワーキングセミナー 16:30--17:30 理学部 b棟 b342/346
稲垣 友介(大阪大学理学研究科)
The generalization of Thurston's parameter space and PGL(3,C)-representations: A survey
近年,低次元多様体の基本群のSL(2)-指標多様体の一般化として,SL(n),GL(n)-指標多様体の研究が進められている.高次の表現空間を考える際に,課題の一つとして計算面の複雑さが挙げられ,より効率よく計算する手法が模索されている.本講演では,Bergeron-Falbel-Guillouxにより導入されたDecoration付きPGL(3,C)-表現のパラメーター空間を紹介し,それを用いた具体例として,今年の7月にarXivに挙げられたGuilloux-WillによるWhitehead絡み目群のSL(3,C)-表現の局所的な計算を簡単に説明する.アイデアの核にあるのは,Thurstonのパラメーター空間の一般化である.
- 2016/10/14 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
若杉 勇太(名古屋大学多元数理科学研究科)
時間変数に依存する係数をもつ非線形消散型波動方程式のライフスパンの評価とblow-up rateについて
時間変数に依存する係数をもつ非線形消散型波動方程式の初期値問題を考える. 本講演では摩擦が効果的かつ非線形項が劣臨界の場合に, 爆発時刻付近での解のblow-up rateおよび, 解のライフスパンの上下からの最良な評価を示す. ライフスパンの上からの評価にはFujiwara-Ozawa(2016)による. テスト関数法と常微分不等式の議論を組み合わせる方法を用い, 下からの評価には対応する熱方程式の自己相似変換を用いるGallay-Raugel(1998)の手法により証明を行う. 本講演の内容は池田正弘氏(京都大学), 藤原和将氏(早稲田大学)との共同研究にもとづく.
- 2016/10/14 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
青木宏樹(東京理科大学)
実数重み、実数指数のヤコビ形式について
ヤコビ形式は、多変数の保型形式を研究するうえで非常に便利な
道具のひとつです。とはいえ、ヤコビ形式について詳しい専門家は、
そんなにいないように思います。本講演では、ヤコビ形式について、
なぜ便利なのかという基本的な部分から始めて、最近の講演者の
結果までを、非専門家向けに解説したいと考えています。
- 2016/10/14 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
川谷 康太郎(大阪大学 理学研究科)
Pure sheaves on D_4 singular points
- 2016/10/17 談話会 16:30--17:30 E404
若槻 聡(金沢大学)
ジーゲル保型形式の次元公式
- 2016/10/18 トポロジーワーキングセミナー 16:30--17:30 理学部 b棟 b342/346
伊藤 哲也(大阪大学理学研究科)
LMO invariant approach for the cosmetic surgery conjecture
- 2016/10/18 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
阿部圭宏(神戸大学理学研究科)
b分木上を動く単純ランダムウォークの局所時間の極大値
- 2016/10/21 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
砂川 秀明(大阪大学理学研究科)
Remarks on derivative nonlinear Schr\"odinger systems with multiple masses
This talk is based on a joint work with Chunhua Li [arXiv:1603.04966]. We are interested in small data global existence issues for derivative nonlinear Schr\"odinger systems with multiple masses. The mass resonance case was investigated in the previous work [Li-Sunagawa (2016)]. The aim of this talk is to discuss a non-resonance counterpart of it.
- 2016/10/21 整数論保型形式セミナー 16:00--17:00 数学教室 新セミナー室(D505)
若槻聡(金沢大学)
例外群G_2の跡公式と2元3次形式の空間の新谷ゼータ関
この講演では,例外群G_2のアーサー跡公式の幾何サイドのユニポテント項につ\\
いて考察します.
特に,その準正則なユニポテント元の寄与と2元3次形式の空間の新谷ゼータ関数の関\\
係について説明します.
この研究はTobias Finis氏とWerner Hoffmann氏との共同研究です.
- 2016/10/24 幾何セミナー 13:00--14:30 数学教室 大セミナー室(E404)
丸亀 泰二(東京大学数理科学研究科)
共形Codazzi構造の大域的共形不変量の構成について
共形Codazzi構造は、局所平坦射影多様体の強凸領域の境界に入る幾何構造を抽象化したもので、第2基本形式から定まる共形構造と、共形的Gauss-Codazzi方程式を満たす対称3-テンソル(Fubini-Pick形式)で定義される。本講演では、Blaschke計量と呼ばれる強凸領域上の完備射影不変計量の体積展開を利用して、偶数次元共形Codazzi多様体の大域的共形不変量(全共形Codazzi Q-曲率)を構成する。
- 2016/10/25 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室大セミナー室 (E404)
Jackie Li(Macquarie University)
To Develop a Method of Assessing Basis Risk for Longevity Transactions
Increasing life expectancy poses a significant challenge to insurers, pension plan sponsors, and governments. It is of utmost importance to find a theoretically sound and also practically feasible approach to manage longevity risk. In particular , the use of population-based mortality indices has great potential to deal with this risk, but the problem of the existence of basis risk (i.e. mismatching between the reference population and the portfolio to be hedged) remains unsolved. This research work is to develop a methodology for measuring longevity basis risk (using statistical and time series models) and assessing hedging effectiveness (using risk measures such as Value-at-Risk, expected shortfall, spectral risk measures, distortion risk measures) in index-based longevity hedges under practical situations. This project is funded by the Institute and Faculty of Actuaries (IFoA) and Life and Longevity Markets Association (LLMA) in UK and involves collaboration between Macquarie University (Australia), University of Waterloo (Canada), Australian National University, and Mercer Australia.
- 2016/10/28 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
神田 遼(大阪大学 大学院理学研究科)
Non-exactness of direct products in the category of quasi-coherent sheaves
For a noetherian scheme which has an ample family of line bundles, we prove that the exactness of direct products in the category of quasi-coherent sheaves implies that the scheme is affine. The main tool of the proof is the Gabriel-Popescu embedding and its generalization, which realize a Grothendieck category as a certain quotient category of a module/functor category.
- 2016/10/28 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
水谷治哉(大阪大学理学研究科)
Uniform Sobolev estimates for the resolvent of scaling-critical Schr\"odinger operators and applications
Kenig-Ruiz-Sogge (1987)、Kato-Yajima (1989)、Gutierrez (2004) によって証明された一様 Sobolev 評価はラプラシアンのレゾルベントに対する極限吸収原理の一種で、Hardy-Littlewood-Sobolev 不等式のゼロでないエネルギーへの一般化と見ることができる。この講演ではスケール臨界な空間に属するポテンシャルを伴う Schr\"odinger 作用素への一様 Sobolev 評価の拡張と2つの応用 (1) 複素ポテンシャルを伴う非自己共役な Schr\"odinger 作用素の固有値に対する Keller 型評価、(2) Schr\"odinger 方程式の時間大域的 Strichartz 評価、について最近得られた結果を紹介したい。この講演の一部は Jean-Marc Bouclet 氏 (Toulouse III) との共同研究に基づく。
- 2016/11/1 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室大セミナー室 (E404)
星野 壮登(東京大学数理科学研究科)
Global well-posedness of some singular stochastic PDEs
時空ホワイトノイズによって駆動される非線形な放物型確率偏微分方程式について考える。一般には超関数に値をとる解に対し非線形な作用素は定義できないが、近年Gubinelli-Imkeller-Perkowskiがこのような方程式に意味を与え、時間局所解の一意存在を示すことに成功した。本講演では、2つの方程式(1)coupled KPZ equation と(2)complex stochastic Ginzburg-Landau equation に対し、ある条件下での時間大域解の存在について述べる。
- 2016/11/8 確率論セミナー(兼MMDS ミニレクチャー第一回) 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
Martin Keller-Ressel(Technische Universitat Dresden)
An Introduction to Affine Processes and their applications in financial mathematics
Affine Processes are a class of stochastic processes, which generalizes both Levy processes and certain diffusions, such as the Ornstein-Uhlenbeck diffusion. They are able to model effects of mean-reversion as well as self-excitement and are for this reason building blocks of many models in financial mathematics. In addition, their distributional properties can be studied in a convenient way through the characteristic function, which is known up to the solution of a system of ordinary differential equations (`generalized Riccati equations’). In this mini-course we give an introduction to their mathematical theory as well as applications to the pricing of bonds and derivatives in affine models.
- 2016/11/11 代数幾何・複素幾何セミナー 13:00--14:30 理学部 b棟 b342/346
林 太郎(大阪大学 理学研究科)
UNIVERSAL COVERING CALABI-YAU MANIFOLDS OF THE HILBERT SCHEMES OF N POINTS OF ENRIQUES SURFACES
We will show that when n is over 3, the number of distinct Hilbert schemes of n points of Enriques surfaces, which has the same universal covering space is one.
- 2016/11/11 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
金沢 篤(京都大学理学部)
Geometric transitions and SYZ mirror symmetry
I will speak about two conjectures about mirror symmetry. One is Morrison's conjecture, which says geometric transitions of Calabi-Yau manifolds are reversed under mirror symmetry. The other is the Strominger-Yau-Zaslow conjecture, which says mirror Calabi-Yau manifolds admit dual special Lagrangian torus fibrations. I will demonstrate by examples these two conjectures are compatible in a sense. This is joint work with Siu-Cheong Lau.
- 2016/11/11 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
佐々木 多希子(早稲田大学)
非線形項に未知関数の導関数を含む波動方程式の爆発曲線について
本講演では非線形項に未知関数の導関数を含む波動方程式の爆発曲線を考え, 十分滑らかで大きな初期値をとった場合,爆発曲線が連続微分可能になることを示す. 非線形項が u^p である場合に, Caffarelli-Friedman により, 適切な初期値のもとで爆発曲線が滑らかになることが示されていた. しかし, 非線形項に微分を含む場合は, ある限られた状況に関するものしか知られていなかった. 本講演では, 非線形項が |u_t|^p である場合にも Caffarelli-Friedman と類似の結果が得られたので, それについて言及する. またその数値例についても触れたい.
- 2016/11/11 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
合多美/Gautami 望美久/BHOWMIK(Universite de Lille 1)
Non-vanishing of L-functions
We shall mention some non-vanishing results for L-functions and their
algebraic implications. In particular we shall concentrate on products
of certain degree two and degree three L-functions which do not
vanish. Such functions will be considered both with respect to level
and weight.
- 2016/11/14 談話会 16:30--17:30 数学教室 大セミナー室 (E404)
井口 達雄(慶應義塾大学)
水の波の変分原理と磯部-柿沼モデル
本講演では,まず水の波とその変分構造,さらにそのLagrangianを
近似することによって導出される磯部-柿沼モデルを紹介する.
次に,このモデルの構造および初期値問題の適切性について述べる.
- 2016/11/15 確率論セミナー(兼MMDS ミニレクチャー第二回) 14:50--16:20 数学教室 大セミナー室 E404
Martin Keller-Ressel(Technische Universitat Dresden)
An Introduction to Affine Processes and their applications in financial mathematics
- 2016/11/15 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室大セミナー室 (E404)
Xiang Yu(Hong Kong Polytechnic University)
Optimal Investment with Random Endowments and Transaction Costs: Duality Theory and Shadow Prices
This paper studies the utility maximization problem on the terminal wealth with both random endowments and proportional transaction costs. To deal with unbounded random payoffs from some illiquid claims, we propose to work with the acceptable portfolios defined via the consistent price system (CPS) such that the liquidation value processes stay above some stochastic thresholds. In the market consisting of one riskless bond and one risky asset, we obtain a type of the super-hedging result. Based on this characterization of the primal space, the existence and uniqueness of the optimal solution for the utility maximization problem are established using the convex duality analysis. As an important application of the duality theory, we provide some sufficient conditions for the existence of a shadow price process with random endowments in a generalized form as well as in the usual sense using acceptable portfolios. Joint work with Erhan Bayraktar, University of Michigan.
- 2016/11/18 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
池田 保(京都大学理学研究科)
Hilbert-Siegel保型形式のリフティングとその実例
Siegel 保型形式に対しては,DIIリフティング,宮脇リフティングなどのリフティングが存在することが知られている.
本講演ではこれらのリフティングのHilbert-Siegel保型形式への拡張とその数値的実例について述べる.
(山名俊介氏との共同研究)
- 2016/11/18 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
井口 達雄(慶應義塾大学理工学部)
A mathematical justification of the thin film approximation for the flow down an inclined plane
We consider a two-dimensional motion of a thin liquid film flowing down an inclined plane under the influence of the gravity and the surface tension. The motion is mathematically modelled as a free boundary problem for the incompressible Navier-Stokes equations. It is hard to analyze the Navier-Stokes equations directly in order to investigate the stability and the instability of the surface waves on the liquid film, so that we often use a thin film approximation. It is an approximation obtained by the perturbation expansion with respect to the aspect ratio $\delta$ of the film under the thin film regime $\delta\ll1$. The famous examples of the approximate equations are the Burgers equation, the Kuramoto-Sivashinsky equation, the KdV-Burgers equation, the KdV-Kuramoto-Sivashinsky equation, the Benney equation, and so on. We give a mathematically rigorous justification of a thin film approximation by establishing an error estimate between the solution of the Navier-Stokes equations and those of approximate equations under the assumptions that the Reynolds number, the angle of inclination of the plane, and initial data are sufficiently small.
- 2016/11/25 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
片山 聡一郎(大阪大学 理学研究科)
Global existence for some systems of nonlinear wave and Klein-Gordon equations in 3D
2次の非線形項を持つような波動方程式と Klein-Gordon 方程式の連立系に対する初期値問題を3次元空間で考える. 非線形項の2次の項が波動方程式の解に関しては導関数のみに依存するような場合には, 小さな初期値に対して大域解が存在するための十分条件が知られている. 今回は, Klein-Gordon 方程式の非線形項の2次の項が波動方程式の解それ自身にも依存するような場合を考察する. 大域解存在のための十分条件がいくつか得られたので報告したい.
- 2016/12/2 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
宮崎 隼人(津山工業高等専門学校)
Long range scattering for nonlinear Schr\"odinger equations with critical homogeneous nonlinearity
必ずしも多項式でない斉次型非線型項をもつ非線型Schr\"odinger方程式の終値問題を考える. 散乱の意味での臨界べきをもつ非線型Schr\"odinger方程式では, 非線型項の形状により漸近挙動が決まることが知られている. 本講演では, 修正波動作用素が構成できるような非線型項の形状に関する十分条件を与える. 議論の鍵となるのは, Fourier級数展開を用いて非線型項を共鳴部分と非共鳴部分に分解することである. このとき, 一般に非共鳴部は加算和となるため, これを扱うには分解に現れるFourier係数の減衰オーダーに注意する必要がある. この際に線型の位相とのずれによる減衰効果を引き出すことで, より広いクラスの非線型項が扱える. なお本講演は大阪大学の眞崎聡氏, 岡山理科大学の瓜屋航太氏との共同研究に基づく.
- 2016/12/5 幾何セミナー 13:00--14:30 数学教室 大セミナー室(E404)
相野 眞行(大阪大学 理学研究科)
標準球面を特徴づけるRiemann不変量
コンパクトRiemann多様体における、Ricci曲率の条件のもとでのラプラシアンの第一固有値の評価としてLichnerowicz-Obataの定理が知られており、この定理によって標準球面は特徴づけられる。しかし、Obataの定理にはRicci曲率の条件が不要なバージョンが存在する。以上のことに触発され、Riemann不変量の族{Ω_k}を定義しその性質を調べた。特に、これらの量は多様体の回転対称性を持った部位に強く反応し、Ω_1とΩ_2により(Ricci曲率の仮定なしで)標準球面が特徴づけられることを示した。これは、異なる2つ以上の回転軸を持つような回転面は標準球面に限るという事実に基づいている。
- 2016/12/6 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室 E404
河本陽介(九州大学数理学府)
無限次元干渉Brown粒子系の密度保存性
無限個粒子を持つ平行移動不変な点過程には確率1で密度(density)が存在する。この点過程から自然なDirichlet形式を作ることにより、相互作用ポテンシャルで干渉しあう無限個のBrown粒子系が得られる。この(配置空間値)拡散過程には任意の時刻で密度が存在し、かつ分布の意味で密度が不変であることは、平行移動不変点過程を可逆測度としていることから明らかである。本講演では、この拡散過程が時間発展においても密度を不変にすることを紹介する。この密度保存性は、ある種類の無限次元SDEが一意的な強解を持つことと本質的に関係している。時間があれば、これら応用や最近の進展についても説明したい。
- 2016/12/9 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
松本 耕二(名古屋大学)
多重ゼータ関数の整数点における Laurent 展開
多重ゼータ関数の、絶対収束領域ではない領域における挙動は、まだあまり研究が進められていない。各変数が整数であるような点における値も、多くの場合に不確定特異点になるため、近付き方に依存する極限値としてしか把握できず、その扱いは簡単ではない。本講演では、整数点の回りでの多変数関数としての Laurent 展開を決定するアルゴリズムが得られたことを報告したい。(本研究は若林功氏、小野塚友一氏との共同研究である。)
- 2016/12/9 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
Chris Jeavons(早稲田大学)
Sharp bilinear estimates for the Schrodinger equation
We study bilinear estimates for the solution of the linear Schrodinger equation. Introduced by Ozawa and Tsutsumi in relation to the study of a particular nonlinear problem, these estimates have subsequently found applications in a number of other contexts. In my talk I will present an extension of this estimate which unifies it with some more recent results, by viewing them all as special cases of a one-parameter family of inequalities, with optimal constants. Our results are in the spirit of the well-known Klainerman--Machedon estimates for the wave equation; if time permits I will discuss some related results in this direction. This talk will be based on joint works with Jonathan Bennett, Neal Bez, Nikolaos Pattakos and Tohru Ozawa.
- 2016/12/9 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
Chris Jeavons(早稲田大学)
Sharp bilinear estimates for the Schrodinger equation
We study bilinear estimates for the solution of the linear Schrodinger equation. Introduced by Ozawa and Tsutsumi in relation to the study of a particular nonlinear problem, these estimates have subsequently found applications in a number of other contexts. In my talk I will present an extension of this estimate which unifies it with some more recent results, by viewing them all as special cases of a one-parameter family of inequalities, with optimal constants. Our results are in the spirit of the well-known Klainerman--Machedon estimates for the wave equation; if time permits I will discuss some related results in this direction. This talk will be based on joint works with Jonathan Bennett, Neal Bez, Nikolaos Pattakos and Tohru Ozawa.
- 2016/12/16 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
今井直毅(東京大学)
Hecke スタックの非半安定部分と Fargues の予想
最近 Fargues によって,局所 Langlands 対応の幾何化に関する新しい予想が提
出された.Fargues の予想において重要な役割をはたすのが,Hecke スタックと
よばれる Fargues-Fontaine 曲線上の G 束の修正のモジュライ空間である.
この講演では,Hecke スタックの非半安定部分の被覆に現れる無限レベルの局所
志村多様体が Harris-Viehmann の予想を満たしていることを Hodge-Newton 可
約性の条件の下で示す.また応用として,Fargues の予想が GL(2) の尖点的
Langlands パラメータの場合に正しいことを証明する.本研究は Ildar Gaisin
氏との共同研究である.
- 2016/12/19 幾何セミナー 13:00--14:30 数学教室 大セミナー室(E404)
足立 真訓(東京理科大学 理工学部)
Weighted Bergman spaces of Levi-flat domains: two case studies
In contrast to bounded domains in Stein manifolds, it is not clear to what extent Levi-flat bounded domains are capable of holomorphic function with slow growth. We shall answer this question in two cases, the space of geodesic segments and a Grauert tube of a compact Riemann surface, which are realized as Levi-flat bounded 1-convex domains. We describe the weighted Bergman spaces of these domains explicitly.
- 2017/1/6 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
桑垣 樹(東京大学大学院数理科学研究科)
Homological mirror symmetry for toric stacks via microlocal geometry
Microlocal sheaf theory developed by Kashiwara-Schapira has many applications to symplectic topology, for example, Fukaya categories. Bondal-Fang-Liu-Treumann-Zaslow conjectured that a version of homological mirror symmetry for smooth complete toric varieties can be described by using microlocal sheaf theory. In this talk, I will give an introduction to this topic and sketch a proof of a generalized version of this conjecture for a class of toric stacks.
- 2017/1/11 阪大力学系・フラクタルセミナー 17:00--18:30 吹田キャンパス情報科学研究科C棟2階C201
茶碗谷毅氏(大阪大学大学院情報科学研究科)
準周期外力を受ける2次写像における『SNA』とその吸引域の構造について
非自律的な力学系はしばしば
自律系の振る舞いからの直観的な予想を
裏切るような複雑さを示す。
いくつかの準周期(多重周期)外力系で
観測されているSNA
(strange non-chaotic attractors)
の出現はその端的な例の一つである。
SNAがみられる系の一つである
準周期外力を受けるロジスティック写像系では、
SNAの発生が、トーラスのフラクタル化といわれる
非自律系に特有なタイプの分岐を通して起こる場合が
あることが知られている。
今回のセミナーではこの系の状態変数を
複素数に拡張したときに、
フラクタル化に伴って現れる興味深い現象、
とくにアトラクター(SNA)の吸引域の
複雑な構造等について、
数値計算でえられた図等を交えて紹介する。
- 2017/1/13 整数論保型形式セミナー -- 数学教室 新セミナー室(D505)
宮谷和尭 (広島大学)
p-進超幾何D-加群とconvolution
p-進線型微分方程式のフロベニウス構造は,線型微分方程式論と整数論とを繋ぐ重要な対象である.しかし,与えられた p-進線型微分方程式に対してそのフロベニウス構造を構成することは一般には難しい.本講演では,p-進超幾何微分方程式について,数論的D-加群のconvolutionを用いてフロベニウス構造が構成できること,及びこれが(適切な空間上の)過収束F-アイソクリスタルを与えていることを説明する.
- 2017/1/16 幾何セミナー 13:00--14:30 数学教室 大セミナー室(E404)
野村 亮介(東京大学 数理科学研究科)
Negative holomorphic sectional curvature and the Kahler-Ricci flow
Recently, Wu-Yau and Tosatti-Yang established the connection between the
negativity of holomorphic sectional curvatures and the positivity of
canonical bundles for compact Kahler manifolds. In this talk, we give
another proof of their theorems by using the Kahler-Ricci flow.
- 2017/1/17 トポロジーワーキングセミナー 16:30--17:30 理学部 b棟 b342/346
Celeste Damiani(大阪市立大学)
The many faces of Loop Braid Groups
Loop braid groups, are a generalization of braid groups. These groups have been an object of interest in different domains of mathematics and mathematical physics, and have been called, in addition to loop braid groups, with several names such as of motion groups, groups of permutation-conjugacy automorphisms, braid-permutation groups, welded braid groups and untwisted ring groups. We unify all the formulations that have appeared so far in the literature, with a complete proof of the equivalence of these definitions. We also introduce an extension of these groups that appears to be a more natural generalization of braid groups from the topological point of view.
- 2017/1/18 阪大力学系・フラクタルセミナー 17:00--18:30 数学教室 新セミナー室(D505)
伊縫 寛治(大阪大学大学院基礎工学研究科)
Sierpinski gasket上のエネルギー密度関数の不連続性
- 2017/1/23 談話会 16:30--17:30 数学教室 大セミナー室 (E404)
森藤 孝之(慶應義塾大学経済学部)
双曲結び目のDunfield-Friedl-Jackson予想について
双曲結び目群のホロノミー表現に付随して定まるねじれアレキサンダー多項式を双曲的ねじれ多項式と呼ぶ.Dunfield-Friedl-Jacksonは,双曲的ねじれ多項式が双曲結び目のファイバー性と種数を決めると予想している(DFJ予想).本講演ではDFJ予想に関わる結果を概観し,さらに双曲絡み目に対する一般化された予想についても紹介する.
- 2017/1/23 幾何セミナー 14:40--16:10 数学教室 大セミナー室(E404)
赤川 晋哉(大阪大学 理学研究科)
Hesse多様体上のL^2-コホモロジー群の消滅定理
平坦接続が与えられたRiemann多様体がHesse多様体であるとは,Riemann計量が局所的にある関数の平坦接続に関するHessianで表されるときにいう.本講演では,Hesse多様体上で定義されるL^2-コホモロジー群について,小平-中野の消滅定理と類似した結果が得られることを紹介する.また,Hesse多様体の代表例である正則凸錐に関して,さらなる消滅定理が成立することについても触れる.
- 2017/1/23 幾何セミナー 13:00--14:30 数学教室 大セミナー室(E404)
服部 広大(慶應義塾大学 理工学研究科)
リッチ平坦多様体の漸近錐について
- 2017/1/24 確率論セミナー 16:30--18:00 数学教室大セミナー室(E404)
高岡浩一郎(一橋大学商学研究科)
Some Results on the Yard-Sale Model of Asset Exchange
- 2017/1/27 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
安福 悠(日本大学 理工学部)
平面曲線の補集合の整数点について
平面曲線の有限和集合をDとし,射影平面内でのDの補集合をXとする.このとき,Xの整数点がZariski-denseかどうかの特徴づけを行う.同じ議論で,Xの正則曲線の代数非退化性についても言及できる.最初にXの対数的小平次元で場合分けをし,アフィン代数幾何の数々の結果を利用することで,ディオファントス方程式の問題に帰着させていく.対数的小平次元が1のときは,fibration に付随する Q-divisor を Campana流,つまり gcd でなく min で係数を定義して分析する.最後に,まだ解決できていない状況と関連のある数論の諸問題について触れる.Aaron Levin (ミシガン州立大学)との共同研究である.
- 2017/1/27 微分方程式セミナー 15:30--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
戍亥 隆恭(京都大学理学研究科)
A sufficient condition for global existence for a generalized derivative nonlinear Schr\”{o}dinger equation
本講演では, 一般化された微分型非線形シュレディンガー方程式(gDNLS)の解が大域的に存在するための十分条件について紹介する. 3次の微分型非線形項を持つシュレディンガー方程式については, Hayashi--Ozawa(1992)によって初期値のL^2-ノルムが\sqrt{2\pi}未満であれば解が大域的に存在することが証明された. さらに近年, Wu(2015)により初期値のL^2-ノルムが\sqrt{4\pi}未満であれば解が大域的に存在することが示された. これらの証明ではゲージ変換とsharp Gagliardo--Nirenbergの不等式を用いている. 本講演では, 進行波解の変分的特徴づけを用いることで, gDNLSに対して解が大域的に存在するための十分条件を与える. また我々の手法を3次の非線形項に適用することで, Wuの結果よりも良い十分条件が与えられることを示す. 本講演は, 早稲田大学の林雅行氏と東京理科大学の深谷法良氏との共同研究に基づく.
- 2017/1/27 整数論保型形式セミナー 16:30--17:30 数学教室 新セミナー室(D505)
槇山賢治 (京都産業大学)
A p-adic analytic family of the D-th Shintani lifting for a Coleman f\ amily and congruences between the central L-values
We will construct a p-adic analytic family of Kojima and Tokuno's D-th S\
hintani lifting for a Coleman family and have a p-adic L-function which interpo\
lates the central L-values attached to a Coleman family. Focusing on the case o\
f p-ordinary, we will obtain two applications. One of them states that a congru\
ence between Hecke eigenforms of different weights derives a congruence between\
their central L-values. The other one is about the Goldfeld conjecture in anal\
ytic number theory.
- 2017/1/30 幾何セミナー 13:00--14:30 数学教室 大セミナー室(E404)
Dinh Tuan Huynh(大阪大学 理学研究科)
On the hyperbolicity problem in projective space
In this talk, I will begin by giving a review of some recent results on the Green-Griffith and Kobayashi conjectures. In the second part, I will present in detail a method for constructing examples of hyperbolic hypersurfaces of low degree in projective spaces.
- 2017/2/3 微分方程式セミナー 15:35--16:15 数学教室 大セミナー室(E301)
青木 和貴(大阪大学 理学研究科)
Global existence of solutions for fourth-order nonlinear Schr\"{o}dinger equations
冪乗型非線形項を伴う4階非線形Schr\"{o}dinger方程式の初期値問題を考える. 空間1次元において非線形項がgauge条件を持つ場合,指数が5よりも大きければ小さい初期値に対する時間大域解の存在が知られている. 本講演では, 空間次元$n=1, 2$において非線形項がgauge条件を持つとは限らない場合に指数が$1+\frac{4}{n}$よりも大きければ小さい初期値に対する時間大域解が存在することを証明する. なお本講演は林仲夫教授(大阪大学)とPavel I.Naumkin教授(UNAM)との共同研究に基づく.
- 2017/2/3 微分方程式セミナー 14:30--15:30 数学教室 大セミナー室(E301)
Zhengguang Guo(温州大学)
Navier-Stokes flow in an exterior domain in a half space
We consider the problem of a body moving within an incompressible fluid at constant speed parallel to a wall, in an otherwise unbounded domain. This situation is modeled by the incompressible Navier-Stokes equations in an exterior domain in a half space, with appropriate boundary conditions on the wall, the body, and at infinity. In this talk, we show the existence of solution and asymptotic behavior of 3D incompressible exterior Navier-Stokes equations.
- 2017/2/3 微分方程式セミナー 16:20--17:00 数学教室 大セミナー室(E301)
迫田 大輔(大阪大学 理学研究科)
Global existence for a quadratic derivative nonlinear Schr\"odinger system in two space dimensions
2次元 Euclid 空間上の2次の微分型非線形項を伴う Schr\"odinger 方程式に対する解の大域存在について考える. Li-Sunagawa ('16)によって, 1次元 Euclid 空間上の3次の微分型非線形項をもつ N-成分の連立型方程式の場合の結果が得られているが, 本講演では 2-成分連立の方程式に限定して, 未解決であった空間2次元, 2次の非線形項の場合について考察し, 同様の結果が得られることについて論じる.
- 2017/2/6 幾何セミナー 13:00--14:30 数学教室 大セミナー室(E404)
小池 貴之(京都大学 理学研究科)
Non-Kummer K3 surfaces with Levi-flats
We show the existence of a (possibly non-projective) K3 surface X which is not a Kummer surface and has one-parameter family of Levi-flats in which each leaf is dense. We construct such X by patching two open complex surfaces obtained as the complements of tubular neighborhoods of elliptic curves embedded in blow-ups of the projective planes at general nine points.
- 2017/2/10 微分方程式セミナー 16:30--18:00 数学教室 大セミナー室(E301)
Hyeonbae Kang(Inha大学)
Fine analysis of stress concentration between two inclusions with extreme material properties
In composites consisting of inclusions and a matrix, some inclusions are located very close to each other. If these inclusions have an extreme material property, such as high or low conductivity in the context of electro-statics, or high stiffness in elasticity, then it is known that high stress occurs in between these inclusions. Since the stress can be a cause of the material failure, it is important to understand the stress. In last 10 years or so there has been significant progress in quantitative comprehension of the stress concentration through fine analysis. In this talk I will review the recent progress. I will also discuss on some outstanding and challenging problems in this direction of mathematical research.
- 2017/2/10 代数幾何・複素幾何セミナー 14:40--16:10 理学部 b棟 b342/346
Alexey Bondal(Kavli IPMU/Steklov Institute)
Categorification of birational morphisms
We discuss various aspects of the categorical point of view on birational morphisms such as divisorial contraction and flops. Among those are tilting generators, t-structures and schobers.
- 2017/3/13 低次元トポロジーセミナー 15:30--16:30 数学教室 新セミナー室(D505)
Sang-hyun Kim(ソウル国立大学)
Flexibility of PSL(2,R) representations
Which finitely presented groups arise as subgroups of PSL(2,R)? Unlike the discrete (Fuchsian) case, the general (indiscrete) case of this question is wide-open. We propose a class of torsion-free groups, called "liftable-flexible groups". These groups admit
(1) uncountably many, independent, indiscrete faithful representations into PSL(2,R),
(2) uncountably many independent "minimal" quasi-morphisms.
Moreover, we have combination theorems for these groups and deduce that all the limit groups are in this class. A key underlying idea is a generalization of Baumslag's Lemma for free groups to a topological setting. This is a joint work with Thomas Koberda and Mahan MJ.
- 2017/3/13 小磯憲史先生退職記念研究集会 14:10--15:00 E404 (E 棟大セミナー室)
陶山 芳彦(福岡大学)
- 2017/3/13 小磯憲史先生退職記念研究集会 15:20--16:10 E404 (E 棟大セミナー室)
川久保 哲(兵庫県立大学)
Frenet 捩率一定ではない第4ソリトン曲線について
- 2017/3/13 小磯憲史先生退職記念研究集会 10:40--11:30 E404 (E 棟大セミナー室)
小林 治(-)
Weyl のゲージ理論,Schwarz 微分,そしてある球面定理
- 2017/3/13 小磯憲史先生退職記念研究集会 13:00--13:50 E404 (E 棟大セミナー室)
浦川 肇 (東北大学)
Harmonic maps and biharmonic maps on the warped product
- 2017/3/13 小磯憲史先生退職記念研究集会 9:30--10:20 E404 (E 棟大セミナー室)
小磯 深幸(九州大学)
平均曲率一定曲面の弱安定性と高次の変分
- 2017/3/14 小磯憲史先生退職記念研究集会 9:30--10:20 E404 (E 棟大セミナー室)
内藤 博夫(山口大学)
対称空間とグラスマン幾何
- 2017/3/14 小磯憲史先生退職記念研究集会 10:40--11:30 E404 (E 棟大セミナー室)
坂根 由昌(大阪大学)
コンパクト等質空間上のアインシュタイン計量について
- 2017/3/14 小磯憲史先生の最終講義 14:30--16:00 理・大講義室 D501
小磯憲史(大阪大学 理学研究科)
幾何学の研究を振り返って