大阪大学数論セミナーは原則として学期中の金曜日(不定期)に午後13:30-14:30に行われます。

実施予定は、メーリングリスト rsnt に、2週間前頃までに通知されます。

場所は豊中キャンパスです (地図 / Map)

世話人 : 森山知則 / * 中村博昭 / 落合理 / 小川裕之 / 太田和惟 / * 渡部隆夫 【ABC順,* は今年度の窓口】

連絡先メール : nakamuraアットmath.sci.osaka-u.ac.jp, twatanabeアットmath.sci.osaka-u.ac.jp


[世話人より]

 ● 会場都合と感染予防のため,当数学専攻所属でない方は,来場をご遠慮ください

 ● レジュメは後日,一定期間を目途に当ホームページに掲載予定です


これからの予定 :


これまでの記録 :

2020/12/11(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:30-14:30 (会場未定)

澤田 晃一郎 (阪大理)

双曲的曲線の配置空間に付随するLie代数からの不変量の復元について

双曲的曲線の配置空間は、高次元遠アーベル多様体の典型的な例である。星氏、南出氏、望月氏は、標数0の代数閉体上の双曲的曲線の配置空間の基本群から種々の幾何的不変量を復元する手法を与えた。本講演では、この"Lie代数類似"について、より正確には、「双曲的曲線の配置空間に付随する次数付きLie代数から次数構造を忘れたもの」からの幾何的不変量の復元について議論する。


2020/11/13(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:30-14:30 (会場未定)

安福 悠(日本大学 理工学部)

最大公約数の上界と, 弱めたVojta予想

Corvaja と Zannier は, Schmidt の部分空間定理を巧妙に活用することで $x$ と $y$ を $S$ 単数としたときの, $\mathrm{GCD}(x-1, y-1)$ の上界を示した. これは, Vojta 主予想と呼ばれるディオファントス幾何の予想の, 特別な場合と見ることもできる. 本講演では, Vojta 主予想が示唆する不等式よりは弱い最大公約数の不等式を, $S$ 単数同士よりは広い世界で考察する. 証明では, Schmidt の部分空間定理に基づく Ru--Vojta 不変量を用いる.


2020/10/30(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:30-14:30 (会場未定)

太田 和惟(阪大理)

Big Heegner 点と Heegner サイクル

Big Heegner 点とは、Howardによって構成された、肥田変形に付随するオイラー系の一種で、Heegner サイクルは、肥田変形によって補間される楕円保型形式に付随するオイラー系である。両者の関係が Howard によって問題として提起され、近年 Castella によってこれが解決された。本講演では、Castella とは違うアプローチを取ることで、Castella が課していた分岐や重さなどに関する仮定を全て取り除くことができたということを報告する。


2019/12/20(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

坂内 健一(慶應義塾大学 理工学部)

総実代数体のp進ポリログとp進L関数

乗法群の場合、モチーフ的ポリログのp進実現は、Colemanにより定義されたp進ポリログ関数で記述される。このp進ポリログ関数は、Kubota-Leopoldtのp進L関数と関係することが知られている。本講演では、p進ポリログ関数の総実代数体版の定義を述べる。また、Barsky,Cassous-Nouges, Deligne-Ribetなどにより定義された総実代数体のp進 Hecke L関数との関係も述べる。


2019/12/6(Fri) 整数論保型形式セミナー  (注:講演が2つあります)

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

Jean-Stefan Koskivirta (東大数理)

$p$-adic cohomology and the Tate conjecture

If $K$ is a field which is finitely generated over its prime field, and $X$ is a smooth projective variety over $K$, the Tate conjecture asserts that all cycles in $l$-adic etale cohomology of degree $2i$ which are Galois invariants should arise from algebraic cycles. For this to make sense, $l$ should be different from the characteristic of $K$. We will explain how $p$-adic cohomology can be used to formulate a $p$-adic version of the Tate conjecture. We will illustrate this with the case of Stuhler varieties, whose cohomology is linked with automorphic representations, and arise naturally in the Langlands program for function fields. This is a joint project with Ambrus Pal.


14:40-15:40 理学部 E404/406/408 大セミナー室

長町一平 (東大数理)

代数スタックのホモトピー完全列について

連結幾何的生成ファイバー$X_{\overline{\eta}}$を持つ連結正規局所ネータースキーム間の有限型全射$f: X \to S$について, 各エタール基本群のなす列 $$ \pi_{1}(X_{\overline{\eta}},\ast) \rightarrow \pi_{1}(X,\ast) \rightarrow \pi_{1}(S,\ast)\rightarrow 1 $$ を考える. SGA1では, $f$が固有平坦かつ幾何的被約ファイバーを持つ場合にこの列の完全性が示された. 本講演では, この列が完全でない場合に$f$が$S$と双有理かつ同値でないあるスタックを経由することを示し, このスタックの性質について議論する. また, $f$が平坦または$S$が正則のとき, $S$の余次元$1$の点の情報のみを用いた列が完全になる十分条件を与える.さらに$S$が標数$0$の体上の双曲曲線のとき, この条件が必要十分であることを示す.


2019/11/15(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

南出 新 (京大数理研)

副有限組紐群の外部自己同型群について

$n$ を4以上の整数とする. $n$ 次組紐群 $B_n$ の外部自己同型群の構造は古典的によく知られている. 本講演では, $\hat B_n$($B_n$ の副有限完備化)の外部自己同型群の構造について, 最近得られた結果を紹介する. 今回の研究では, ドリンフェルト, 伊原により定義された, グロタンディーク・タイヒミューラー群の $\hat B_n$ への自然な外作用が重要な役割を果たす.(中村博昭氏との共同研究)


2019/10/18(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

鈴木 貴士 (中央大学)

関数体上の Abel 多様体の岩澤 $\mu$ 不変量

関数体上の Abel 多様体の岩澤理論は,Ochiai-Trihan により研究されています.この講演では,定数 ${\mathbb Z}_p$ 拡大の場合の Abel 多様体の $\mu$ 不変量についてお話しします.まず Tate-Shafarevich スキームや Brauer スキームの次元を用いた $\mu$ 不変量の公式を示します.また Abel 多様体が半安定の場合,Lai-Longhi-Tan-Trihan の岩澤主予想により,L-関数を用いた $\mu$ 不変量の公式が得られる事を説明します. $\mu$ 不変量の消滅は,正標数代数曲面の Hodge-Witt 性と深く関係しています.特に超特異 K3 曲面上の楕円ファイブレーションの generic ファイバーは,$\mu$ 不変量が0でない楕円曲線を与えます.一方で,$\mu$ 不変量 $0$ の楕円曲線は,適当な条件の下で,(定数体上の)楕円曲面のモジュライの中で稠密な開部分多様体を成します.即ち"generic"な楕円曲線は,岩澤の $\mu=0$ 予想の類似を満たします.(Lai, Longhi, Tan, Trihanとの共同研究)


2019/7/12(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

富安 亮子 (九州大 IMI)

同じ $\mathbb Z$ 上表現を持つ正定値3変数2次形式に関する Kaplansky 予想と、関連する結果について

Kaplansky 予想は、$\mathbb Z$ 上表現からなる集合が一致するR係数の3変数正定値2次形式のペアは、2種類の無限系列に含まれるか、regular と呼ばれる、${\mathbb Z}_p$ 上の表現から $\mathbb Z$上の表現が定まる2次形式の定数倍になっているという予想である。ただし、テータ級数のように表現の多重度の一致は問わない問題をここでは考える。同様の問題は数学の他、数理結晶学分野でも考えられており、上記の無限系列 (hexagonal family & rhombohedral family) も知られている。紹介する結果は、計算によるものと理論的なものがある。まず徹底探索の結果により、Kaplansky 予想のより具体的なバージョンを得た。その結果、今のところ数はかなり限られるものの、regular でない2次形式の組も $\mathbb Z$ 上表現が一致する候補として得られており、∞まで完全に表現が一致するかどうかは、2次形式論の分野で興味を持たれる話題になっている。また、上記の無限系列がなぜ2つに限られるのか、という問いに端を発する理論的な結果としては、$\mathbb Q$ 係数の定数倍にならないR係数の2次形式の場合、$\mathbb Q$ 上の表現が完全に一致するなら、それらの2次形式は互いの定数倍とQ上同値であることを示した。この問題は、2次形式のペアの同時表現を扱う状況に帰着されるため、Bhargavaが示した2次形式のペアと4次環との対応関係を用いて証明を実施している。


2019/6/28(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

伊藤 和広 (京都大学 理学研究科)

CM liftings of K3 surfaces over finite fields and the Tate conjecture (伊藤哲史氏,越川皓永氏との共同研究)

有限体上定義された楕円曲線が虚数乗法を伴う標数 0 への持ち上げ (CM lifting) を持つことは Deuring によって示された定理である.今回の講演では,有限体上定義された K3 曲面が finite height であれば CM lifting を持つことを,直交型志村多様体の整正準モデルと久賀・佐武構成を使って証明する.その構成の応用として,虚数乗法を持つ複素 K3 曲面の自己積に対する Hodge 予想(向井,Buskin による定理)を用いて,有限体上定義された K3 曲面の自己積についての Tate 予想を証明する.


2019/5/31(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

玉川 安騎男 (京都大学 数理研)

共通同種因子を持つアーベル多様体の族について(Anna Cadoret氏との共同研究)

代数多様体S上のアーベル多様体族(アーベルスキーム)に対する次の問題を考えます:Sの全ての閉点における幾何的ファイバーに共通のアーベル多様体が同種因子として現れるとき、このアーベル多様体はSの生成点における幾何的ファイバーの同種因子としても現れるか? この問題(R\"ossler-Szamuelyの問題)は、Sの基礎体kが代数閉体の場合に容易に帰着されますので、一見純代数幾何的な問題に見えますが、実際には、kが素体上有限生成な体の場合に帰着して、ガロア表現を通じた数論幾何的アプローチをするのが有効です。この問題は一見簡単そうに見えますが、今のところ一般には未解決で、その障害となるのがkが有限体の場合の"ghost"の存在の可能性です。この講演では、この問題についてなるべくわかりやすく概説したいと思います。


2019/4/26(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

小見山 尚 (名古屋大学 多元数理)

On renormalization of cyclotomic multiple zeta-functions

多重ゼータ関数には無数に特異点が存在しており、負の整数点のほとんどは特異点に位置する。これら負の整数点における意味のある値を与えるため古庄、小森、松本、津村氏らは特異点解消値と呼ばれる特殊値を導入し、これをcyclotomic caseにまで拡張した。他方、Ebrahimi-Fard、Manchon、Singer氏らにより繰込み値が導入されているが、こちらはcyclotomic caseに拡張されていない。そこで講演者は、三氏らの繰込み値をcyclotomic caseへ拡張し特異点解消値との関係を調べることを試みてきた。今回はこれらの事を講演する。


2018/12/7(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 理学部 E404/406/408 大セミナー室

宗野 惠樹 (愛媛大学)

2次L関数の中心値の平均とその応用

L関数の中心線上の積分や、中心値の平均の評価は整数論的な問題やL関数自身の性質に関する様々な問題と深く結びついており、 解析的整数論における最も重要な研究テーマのひとつである。この講演では、これらの問題についてどのような事実が知られているかを概説し、 原始的2次指標に付随するL関数の平均についての講演者の最近の結果と その応用の可能性について述べる。


2018/10/26(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 E棟404号室

佐藤 信夫 (九州大学)

Deligne’s basis for the space of double Euler sums

(Alternating) Euler sums are alternating multiple Dirichlet series analogous to multiple zeta values, which are also expressible as iterated integrals on P^1-{0,±1,∞}. Deligne gave a basis for the space of (motivic) Euler sums, however, no explicit class of relations which can reduce Euler sums into his basis was known. In my talk, I will give such a class of relations in depth two case. As a consequence of my method, I will also show that all the coefficients of Deligne’s basis have odd denominators in this case. This is a joint work with Minoru Hirose at Kyushu University.


2018/7/13(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 E棟404号室

渡部隆夫 (大阪大学 理学研究科)

Computation of minimal k-tuples of positive definite quadratic forms

数論的部分群の基本領域の構成に現れる最小点集合について論じる.一般線形群の場合, 最小点集合は minimal k-tuples と同一視できる. 講演では, 基本領域の構成について概説し, 一般線形群のケースで最小点集合の計算アルゴリズムと計算例を紹介する.


2018/6/22(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15:-14:15 E404

Ildar Gaisin (東京大学)

Constructibility and reflexivity in non-Archimedean geometry

We introduce a notion of constructibility for etale sheaves with torsion coefficients over a suitable class of adic spaces. This notion is related to the classical notion of constructibility for schemes via the nearby cycles functor. We use the work of R. Huber to define an adic Verdier dual and investigate the extent to which we have a 6-functor formalism in this context. We attempt to classify those sheaves which are reflexive with respect to the adic Verdier dual. This is joint work with John Weilliaveetil.


2018/6/8(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 E棟404号室

David Jarossay (University of Geneva)

p-adic multiple zeta values and p-adic pro-unipotent harmonic actions

p-adic multiple zeta values are p-adic periods of the pro-unipotent fundamental groupoid of the projective line minus three points. We will describe a way to compute them which keeps track of the motivic Galois action, using a new notion called pro-unipotent harmonic actions.


2018/5/25(Fri) 整数論保型形式セミナー

13:15-14:15 E棟404号室

源嶋 孝太 (大阪大学 理学研究科)

GSp(4)の不分岐新谷関数について

新谷関数とは村瀬-菅野型のゼータ積分に被積分関数として現れる特殊関数である。加藤-村瀬-菅野は、標数が2でない非アルキメデス的局所体における分裂特殊直交群SO(n)上の新谷関数の明示公式を証明した。講演者は、加藤-村瀬-菅野の証明方針に従って、任意の非アルキメデス的局所体におけるGSp(4)上の不分岐新谷関数の明示公式を確立した。その証明のキーステップである新谷汎関数の有理型接続を中心にして、不分岐新谷関数の明示公式についてお話ししたい。


2018/4/2(Mon) 整数論保型形式セミナー

16:30-17:30 E棟404号室

Chandrashekhar Khare (UCLA)

Wieferich primes and heuristics in Galois cohomology

We ask for a mod p version of the Leopoldt conjecture which seems very hard even in the case of real quadratic fields. We also consider a general version of the Leopoldt conjecture and it’s mod p analog for adjoint motives arising from regular algebraic cusp forms for GLn over CM fields.


2018/4/2(Mon) 整数論保型形式セミナー

15:15-16:15 E棟404号室

Benjamin Collas (Universitat Bayreuth)

Moduli Stack of Curves: from GT to Arithmetic

Moduli spaces of curves and their etale fundamental group representations have a long tradition in the study of the absolute Galois group of rationals. That led in particular to the creation of Grothendieck-Teichmuller theory, which in return provides a group theoretic approach to arithmetic questions. The goal of this talk is to present how the GT and arithmetic approaches lead to new arithmetic results in the study of the stack stratification of the space such that given by the automorphism group of curves. I will first show how Grothendieck-Teichmuller theory, in relation with explicit presentations and fundamental properties of the mapping class group of surfaces, gives a result for the first cyclic stack strata in low genus, then explain how the switch to a geometric context extends this result to the generic cyclic strata in every genus. My presentation will also illustrate how this stack arithmetic is organized around two essential arithmetic questions, that are for the moduli spaces to be etale K(\pi,1) and the rationality of irreducible components in Hurwitz spaces.




過去のセミナー履歴

     2005~