2024年度春夏学期 幾何学8(学部)/幾何学概論I(大学院)

調和積分論(Hodge理論)に関する講義です。

授業に関する実務的情報はCLEに載せます。こちらにはレクチャーノートを置いておきます。

  1. Riemann計量,微分形式の内積
  2. 微分形式に作用するラプラシアン
  3. 調和積分論の主定理
  4. 応用:Bochnerテクニック
    • 訂正:(誤)Weizenböck(正)Weitzenböck
  5. $L^2$空間と微分作用素の閉拡張(1)
    • 授業では「$S^1$上の$L^2$微分形式」の部分は話せませんでした。たぶん第7回に回します。
    • 訂正:20ページ17行目の$\eta\in\Omega^{k+1}_c(M)$は$\eta\in L^2_{(k+1)}(M)$でなければなりません。18行目の計算で任意の$\alpha\in\Omega^{k+1}_c(M)$に対して$(d\omega,\alpha)=(\eta,\alpha)$がわかりますが、さらに命題5.1を用いると任意の$\alpha\in L^2_{(k+1)}(M)$に対して同じ式が成立することが従います。そうしておいて$\alpha=d\omega-\eta$とすれば大丈夫です。
  6. $L^2$空間と微分作用素の閉拡張(2)
    • 授業では、閉でない完備Riemann多様体のことには全然触れられていません。
    • コメント:注6.9のEuclid空間に対する$f$は、$f(x)=\log(1+|x|^2)$でもよいですが、$|x|$を原点の開近傍でも$C^\infty$級となるよう修正した関数としたほうが素直だったかなと思いました。
  7. Sobolev空間
  8. トーラスの場合
    • Green作用素の説明は次回に回しました。命題8.4もとばしています。
    • コメント:30ページの見出しは「トーラス上のSobolev空間と$\tilde{\Delta}$の作用」にすべきでした。チルダを用いた記法を導入しようと決める前に書いた部分の残骸です。
  9. パラメトリクスの構成(1)
    • 補題9.9は次回に回しました。
  10. パラメトリクスの構成(2)
    • ノートに書いたとおり、補題9.9は使わないことにしました。定理9.7も主張を変更して証明することにしました。
    • (このノートは授業後に書いたものですが、)授業では式(10.2)の最終行第2項の評価に関する議論が不十分だったので、それを補足する補題10.4を追加しました。
  11. 主定理の証明
  12. 完備Riemann多様体の$L^2$コホモロジー
  13. Euclidエンドをもつ多様体の場合(1)
  14. Euclidエンドをもつ多様体の場合(2)

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