担当:松本佳彦
matsumoto (at) math.sci.osaka-u.ac.jp
オフィスアワー:学期中の火曜14:00〜15:00(7/5と7/19は出張中のためいません!)
木曜3限(13:00〜14:30)・共通教育棟C棟305教室
授業日程(確定):4/14, 4/21, 4/28, 5/12, 5/19, 5/26, 6/2, 6/9, 6/16, 6/23, 6/30, 7/7(休講), 7/14, 7/21(休講), 7/28
期末試験:8/4
シラバス
専門的な数学を学ぶ上での基礎体力にあたる「数学を論理的に扱う力」を身につけ、数学を「自力で学ぶ」ことができるようにするのがこの授業の目的です。具体的には、次のことを目標とします。
- 数学で用いられる論理(基本的な命題論理と述語論理)を身につける。
- 極限のイプシロン・デルタ法による定義や実数の完備性の取り扱いなど、微積分における厳密な論理の運用に慣れる。
- 数学に関する文章を読み書きする力を磨く。また、自分自身で疑問を見つけ、それを適切に表明できるようにする。
参考書
- 佐藤文広『数学ビギナーズマニュアル』(日本評論社、1994年)
- 和久井道久『大学数学ベーシックトレーニング』(日本評論社、2013年)
- 数学セミナー編集部『数学セミナー増刊 数学ガイダンス2016』(日本評論社、2016年)
- 松坂和夫『集合・位相入門』(岩波書店、1968年)
- 結城浩『数学文章作法 基礎編』(ちくま学芸文庫、2013年)、『数学文章作法 推敲編』(同、2014年)
内容・資料など
- 4月14日
- 4月21日
- 第2回(数学書の読み方)
- なお、演習問題2.1の引用文において、補題6.10.1の証明の下から4行目「この2点の距離は$\sqrt{2}/2^{-i}$以下である」は、正しくは「この2点の距離は$\sqrt{2}/2^i$以下である」です(引用元のテキストも誤っています)。
- 4月28日
- 第3回(集合と写像の基本事項)
- プリントに書いてある「写像のグラフ」の話は飛ばしました。当面は知らなくて問題ありませんが、気になる人は、たとえば『大学数学ベーシックトレーニング』の170〜171ページを見てください。
- 演習問題の解答例
- 5月12日
- 5月19日
- 5月26日
- 6月2日
- 6月9日
- 6月16日
- 6月23日
- 第10回(数学的な文章の書き方(1)——文について)
- プリントについて1点指摘がありました。2ページ目「改善例」の下から4行目において、$N$はそこに述べられた条件に加えて「$N_1$以上である」という条件を満たすようにとる必要があります。修正の一例として、たとえば、「$N\in\mathbb{N}$が存在する」の直前に「$N_1$以上の」を付け加えてください。
- 演習問題10.1は6月30日の授業で扱いました。
- 6月30日
- 第11回(数学的な文章の書き方(2)——段落について)
- 授業で「指数関数の構成」の議論の大部分を説明しましたが、その際の板書を1か所訂正します。補題4(構成した$f$が実際に連続であること)の証明中、「$a^{x_0}$」と書いた箇所がありました。それを「$f(x_0)$」に置き換えてください。$a^{x_0}$というのはまだ定義されていないからです($x_0$は有理数とは限らないことに注意してください)。
- レポート課題を1題出しました。提出は7月14日の授業の冒頭です。詳しくはプリントを参照してください。
- 7月14日
- 7月28日
- 第13回(算術幾何平均とレムニスケート)
- 授業の内容に関するプリントはありません。算術幾何平均を実数の完備性の応用として定義し、標準的なレムニスケートの周長の半分と円周率の比が(正確には、比の値の逆数が)$\sqrt{2}$と$1$の算術幾何平均に等しいことについて説明しました。また、楕円関数の理論との関わりについてごく簡単に触れました。
- 1か所訂正します。講義中の補題4「$I(a,b)=I(a',b')$」の証明に用いる変数変換は、正しくは\[
\sin\phi=\frac{2a\sin\phi'}{(a+b)+(a-b)\sin^2\phi'}
\]でした。板書では$\sin\phi'$と$\sin^2\phi'$を逆にしてしまっていたと思います。
- レポート課題についてのコメントと解答例
- 最後に行う$f$の連続性の証明は、6月30日の授業での説明とは少し違うやり方を採用してみました。
- 期末試験
- 8月4日(木)3限(13:00〜14:30)・共通教育棟C棟305教室(いつもの教室)
- 13:00が試験開始時刻です。5分前には着席していてください。
- 注意事項:
- ノート、プリント、資料等の参照は許可しません。
- 学生証が必要です。万一忘れてきた場合は、前もって教務係で仮受験票の交付を受けてください。
- 試験開始後20分以上の遅刻者は原則として受験できません。
- 期末試験の返却について
- 日時:8月5日(金)正午から8月31日(水)まで(8月12日〜16日は夏期休業です)
- 場所:全学教育推進機構教務係(全学教育管理・講義A棟2階)
- 学生証を持って受け取りに行ってください。この期間が終わっても受け取りがない答案は、松本が回収して保管します。その後に返却を希望する場合は、松本まで問い合わせてください。
- 授業アンケートはKOANを通じて行います。全学教育共通科目『履修の手引』61ページの回答要領を参照の上、8月31日(水)までに回答してください。