阪大代数幾何学セミナー


2026/10/5(Mon)

10:30--12:00 ハイブリッド(理学部E404およびZoom)

岩根僚太郎

東大数理

混標数における非ネフ集合について

正規射影代数多様体上のCartier因子の非ネフ性を測る集合として、非ネフ集合と制限基底集合がある。Boucksom--Broustet—Pacienzaはこれらの一致を予想した。多様体が良い特異点しか持たない時、Cacciola--Di Biagioによって標数0の場合に、佐藤謙太氏によって標数pの場合に解決されている。 本講演では、この予想を混標数の優秀環上の正規射影スキームに対して定式化し、上記の結果の混標数類似として、スキームがBCM-regular特異点などの良い特異点を持てば、予想が成立することを示す。BCM-regular特異点は、近年発展している混標数の特異点論において、標数0のklt、標数pのF正則特異点に対応すると考えられている。証明のためにBCM-regular特異点が小さい消滅次数を持つ因子による摂動で保たれることを示す。