Keller-Segel系は細胞性粘菌の集中現象を記述した数理モデルであり、質量保存則やLyapunov汎函数の存在といった問題の構造を基に解の性質が研究されてきた。特に、解の爆発現象については精力的な解析が進められ、爆発解の挙動や爆発点の詳細な性質が明らかにされている。一方、Mimura-Tsujikawa (1996) は、生物の集中現象に加えて個体数の増減も考慮に入れた数理モデルとしてロジスティック項をもつ走化性方程式系を提唱した。この問題に対して、有界な大域解の存在や挙動については研究が進展しているものの、Keller–Segel系に見られるようなLyapunov汎函数の存在といった問題の構造が十分に理解されておらず、爆発解の解析には多くの未解決問題が残されている。本講演では、ロジスティック項をもつ走化性方程式系の爆発解の存在に関する結果を報告する。本研究は、Mario Fuest氏 (Leibniz University Hannover)、Johannes Lankeit氏 (Leibniz University Hannover) との共同研究に基づく。