本講演では, 非線形項に特異ポテンシャル (Hardy型) あるいは増大ポテンシャル (H\'enon型) を含む半線形熱方程式である Hardy-H\'enon放物型方程式の初期値問題を考え, 最近得られた解の漸近挙動に関する結果を紹介する. Hardy-H\'enon型の非線形性を扱うために, 解空間として重み付きLorentz空間を導入し, 初期データの無限遠での減衰速度に応じて, 解が線形解もしくは非線形自己相似解のいずれかに漸近することを示す. さらに, 複素数値初期データの場合には, 実部と虚部の減衰バランスに依存してより複雑な漸近挙動が現れることを示す. 本講演は千頭昇氏 (名古屋工業大学), 池田正弘氏 (大阪大学・理化学研究所), Slim Tayachi氏 (University of Tunis El Manar) との共同研究に基づく.