連接層のslope安定性とは, 連接層の第一チャーン類と多様体上のコホモロジー類を用いて定義される代数幾何的な安定性条件である. 多様体上のコホモロジー類がケーラー類の場合は, 反射的連接層のslope安定性とエルミート・アインシュタイン計量の存在は等価であることが知られおり, 小林・ヒッチン対応と呼ばれている. 巨大コホモロジー類はケーラー類の双有理幾何的な拡張であると理解できる. 本講演ではまず巨大コホモロジー類に対するslope安定性を定義し, ある種の双有理不変性を持つことを紹介する. その帰結として標準因子が巨大な射影多様体上では小林・ヒッチン対応が成立することを紹介する.