Jonesは2017年、Thompson群と呼ばれる群のユニタリ表現を研究する過程で、Thompson群の元から結び目(絡み目)を構成する手法を発見し、さらに任意の結び目や絡み目がこの手法で得られることを示した。しかし、異なる2つの元が同じ結び目(絡み目)を与えるための条件は現在でもあまりわかっていない。Jonesの手法をより深く理解するための足がかりとして、Thompson群の部分集合、特に部分群に着目し、そこから得られる結び目や絡み目の性質を調べる。本講演では、Thompson群のある固定部分群に関して得られた結果について発表する。本研究は、児玉悠弥氏(鹿児島大学)との共同研究である。