微分方程式セミナー


2019/6/14(Fri)

15:30--17:00 理学部 E301/302/303 大セミナー室

浜野 大

埼玉大学 理工学研究科

Scattering solutions of mass-subcritical Schr\"odinger system for large data

本講演の内容は大阪大学の眞崎聡氏との共同研究に基づく. 非線形シュレディンガー方程式において, 基底状態の安定性は考える空間次元と非線形項の冪により変化する. 質量臨界および質量超臨界では不安定であるため, 散乱の基準を考える場合, 基底状態が基準となるような量を導入するのが自然である. それに対して, 質量劣臨界では安定であるため, 基底状態が散乱の基準となることは期待できない. このため, 質量劣臨界ではどのような量でどのように測るかがポイントとなる. 本講演では空間3次元で2次の非線形項をもつ, つまり質量劣臨界のシュレディンガー方程式系を扱う. 単独のシュレディンガー方程式の場合, 自明な散乱解は零解だけである. しかし, 本講演で考えるシュレディンガー方程式系の場合, 零解以外の自明な散乱解が存在する. この特徴を用いて散乱の基準を与える測り方を導入し, その測り方により得られた基準に対する解析を行う.