幾何セミナー


2019/5/27(Mon)

13:00--14:30 理学部 E301/302/303 大セミナー室 大セミナー室理学部 E301/302/303 大セミナー室(注意:いつもと部屋が違います)

青井 顕宏

大阪大学

An approach to construction of complete scalar-flat K\"{a}hler metrics associated with positive cscK manifolds

ケーラー幾何において、スカラー曲率が定数であるようなケーラー計量の存在を考えることは基本的である。 これは4階の複素非線形偏微分方程式を多様体上で考えることに帰着されるが、ケーラー・アインシュタイン計量に関するモンジュ・アンペール方程式に比べても難しいことに加え、特に多様体がコンパクトの場合はK安定性と呼ばれる障害が存在するため、直接解くことは非常に難しい。 ここでは板東と小林によるコンパクトでない多様体上のケーラー・アインシュタイン計量に関する結果をスカラー曲率の場合に一般化することを考える。具体的には偏極多様体上に、スカラー曲率が正定数となるようなケーラー計量を持つ滑らかな豊富因子があることを仮定し、その補集合上に完備かつスカラー曲率が0となるようなケーラー計量を解析的に構成することを考え、それに関する講演者によってここまで得られた結果を紹介する。