微分方程式セミナー


2019/6/28(Fri)

15:30--17:00 理学部 E301/302/303 大セミナー室

川上 竜樹

龍谷大学 理工学部

Critical Fujita exponents for semilinear heat equations with quadratically decaying potential

ポテンシャル項付きの半線形熱方程式の正値時間大域解の存在について考える. 本問題の時間大域可解性を分ける臨界指数, いわゆる藤田指数はポテンシャルの挙動に依存することが知られている. 特に, ポテンシャルが空間遠方で2次の減衰をする場合が閾値になっており, これまでもいくつかの部分的な結果が得られている. 本講演では, ポテンシャルが球対称でありかつ空間遠方で2次の減衰をする場合にいくつかの特別な場合を除き, 藤田指数を完全に決定した結果について紹介する. この結果はこれまでの結果を全て包含するものであり, 特にシュレディンガー作用素が臨界である場合は, 既存の結果では現れない新しい臨界指数が現れることを紹介する. 本講演は石毛和弘氏(東京大学)との共同研究に基づく.